開催期間 | 2020年01月10日〜12日 (09:00〜19:00/初日10:00〜最終日のみ17:00まで) |
場所 | ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場 |
開催周期 | 毎年開催 |
WEB | https://www.opti.de/ |
特記 | 来年はSTUTTGART 2021年01月08日〜10日 |
2020年度は93カ国から来場者数28,300人、 出展社数39ヵ国から605社。 2019年度から引き続き6ホールで開催。 メガネ産業関連社、オプティシャンたちが一堂に会する国際メガネのトレンド・デザイン専門見本市です。
参考・引用元:opti ファイナルレポート
6ホールの会場は必要な情報と製品が入手しやすい様に、クラスタ分けがしっかり行われていました。
1998年から開催され、はや20年以上の実績を持つopti 。 アイ・ウェア部門や、技術革新によるメガネとコンタクトレンズ製品の品質向上などから年々需要が高まり人気が高くなってきた専門見本市の一つです。
今年のテーマ「イノベーションの探求」。 制作の技術的な面ではなくSNSが普及し、商法も大きく変わってきた現在にも通用する「販売・マーケティング」方法の探求と指標を示唆するフォーラムやセミナーが賑わっていました。 プレス・カンファレンスでは2020年のoptiのテーマの説明とoptiの目標が語られました。 そして、来年はシュトゥットガルトですよ、お忘れなく!という注意喚起も。(毎年シュトゥットガルトではないので、毎年再確認が必要になりそうです)
opti SHOWCASEでは、「Strategy」「Need」「Buy」「Use」といった 四つのステーションでは、より具体的なB to C、メガネ店から顧客に対しての接客方法・手段を伝えていました。
特に、インフルエンサーによるSNS ソーシャルメディアサービスを通じて発するお客様へのアプローチと製品の発信方法、どの客層からの購買欲が高く、また必要とされているかの見極めなどを重視する傾向が近年どの業界でも強くあります。
具体的にどのように顧客へ店舗の独自性を出していくのか? ブランド・コンセプトと同様に店舗のコンセプトをはっきりとさせるためのサポート・サービスを提供するブースも多く見られました。
イタリアのFEDONは昨年100周年を迎えた老舗のアイウェア・アクセサリーブランド。 グループ会社にはビジネス用革バッグなど、イタリアンファッションの最先端を知る会社だからこそ出来るトータルコーディネート・プランもあります。 ショップ・コンセプトを提案する事で、顧客へのプラスアルファのサービスを提供中。 店舗のコンセプトや希望に合わせて、シックなものからポップなものまで、これまでに多数手がけてきたそうです。
opti公式HPから、今年の流行フレームが発表されました。
ウィンザースタイルやブロウラインメガネなど、往年の定番デザインが復活する一方で、流行にのった超スリムな金属フレームやツートングラスなどもトレンドとなりました。
ツートン、ブロウラインでトレンドを押さえているのに、不思議としっくりと馴染みそうなデザイン。 パッケージングにもこだわりがある、これから注目したいフランスの新鋭ブランド Mazette
私的イチオシは「サングラスレンズがアタッチメントで付けられるタイプ」のフレーム。 今年のトレンドのひとつで、デザインが豊富にありました。 新作タイプには細いフレーム&鼻当て&シンプルマグネットタッチのフレームがいくつか見られたのでアジア人にも使いやすいかもしれません。
メガネ業界でも自然と環境に優しい素材を利用するブランドが増えてきていましたが、今年はより顕著に目立っていた印象。 各ブランド・メーカー毎に異なった切り口から自然と環境を守る活動を行っているようです。
パートナー会社からデザインが古くなったメガネ、使わないメガネなどを集めてもらい、独自の手段でリサイクル。 新しいデザインに生まれ変わって、人にも自然にも優しいメガネの完成です。 この活動自体はまだ始まったばかりですが、今後日本でも是非行なって欲しい活動の一つです。
また無駄にしないという点では、全ての小さなパーツが自由に選べて、組み合わせることが出来るメガネも増えつつあるようです。 自分にあった部品を選び、個性をプラス出来る事は、無駄を防ぐひとつの手段でもあるかも。 部品が壊れれば、その部分のみ取り替えることも可能です。
スペイン・ブランドのYodelから販売されているラインの一つは、海洋生物を守るべく、素材にこだわったフレームです。 環境を守り、目にも優しい。 他のラインは結構トレンド感のあるデザインですが、なぜかこのラインだけクラッシックなデザイン。 好まれるデザインがあるという事?
前述の老舗ブランドFEDONでは、世界の動向にもいち早く取り入れ、3年前からプラスチックやフィッシュネット(魚獲り用の網)、りんご(!)などを原材料としたメガネケースを展開中です。
私が子ども時代は、メガネをかけているのはなんとなく恥ずかしい、目立たないほうが良いと言う考え方でしたが、それは既に先史時代的になった様です。 今では欠かせないアクセサリーの一つ、体の一部としてデザインを決める人が増えています。
老眼鏡も今ではリーディンググラスと名を変えて、おしゃれ感覚たっぷりで楽しむスタイルが定着してきました。
日本で2012年に立ち上げられたアイウェア・ブランド。 栃木レザーとイタリアンレザー利用 ヘンプ素材も人気のメガネケース。 メガネのグラスコードと言うと、お爺ちゃんお婆ちゃんの老眼鏡の付け替え用だったり、スポーツ選手の落下防止用のイメージがありますよね。 これまであまりお洒落な印象は無かったものを、実用+「ファッション・ウエア」としてデザインし、成功したブランドです。
特徴は、切り替え部分としてリングを加え、柔らかな革を使うことで、メガネ下に自然なラインを作り出し、また長さ調節が可能な点です。 全ての商品はしっかりと箱に梱包されるため、プレゼントにもすぐ利用可能。
YUICHI TOYAMA
確かなブランド・コンセプトのもと、飽きのこないデザインに、ほんの少しトレンド感を加えたフレームのファンは日欧問わず多い様です。
日本ではまだ新作が未発表のため、新作の画像をSNS等へ発表は禁じていましたが、この禁じ方が素晴らしい。 「ブース内の一見して見えにくい場所に配置」する事で、盗撮も防ぐ。 「撮影禁止!」の無粋なカードをブースの外に掲げて外観のイメージを損なわない。
新作を見たい人には「中にありますよ」と話を始める手段にもなり、スムーズかつ紳士的に進められるのではないでしょうか? マス生産のブランドでは難しいですが、是非真似して欲しい角の立たないスマートな配慮でした。
国内シェア96%を誇る、日本のめがねの聖地・福井県の鯖江から出展。 日本でも人気のある栞シリーズのフレーム、そしてこれ以上フラットになりようが無いくらい!のフラットなリーディンググラスなどを展示。 ユニークなデザインが多くの来場者の興味をひいていました。
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色盲の人用メガネを2010年から開発し、2012年から発売。 近年は少しずつ認知度も高くなっています。 ブース内には実際に色覚の異常がある人の見ている擬似風景を作り、実際にメガネをかけてその違いを感じてもらえる様なセットを設置。
https://www.instagram.com/p/B7I122bKQuz/?utm_source=ig_web_button_share_sheet
処方箋をつける場合は、つけない場合より3倍程度高額になります。 付ける場合はしっかりとした検査が必要なので高額になってしまうとの子t。 赤が弱いタイプ、青が弱いタイプ、障害の強弱によってレンズを選び、アウトドアタイプ・インドアタイプなど選択していくことで自分のメガネを作り出すことが出来ます。 色覚補助をするメガネは、オンラインでテストをしてから自分のタイプを選ぶことも可能です。
オーストリア・グラーツを拠点とするハンドメイドのアイ・ウェア・ブランド。 上質な木材を加工して作ったツルの暖かみと、アセテートや水牛の角を加工したフレームの組み合わせが良い。 創業から自然環境に反しない素材を厳選し、加工もオーストリアで丁寧に仕上げています。 日本へは現在未入荷の注目したいブランドです。(2020現在、ディストリビューター・販売代理店募集中!)
創始者の一人が奄美大島に旅行に行った時に、ガイドの人に教えてもらった言葉「木洩れ日」がブランド名の由来です。 フレームには必ず透ける素材を利用し、ツルの端はリーフ型。 コンセプトの木洩れ日を感じるような気持ちの良いアイ・ウェアが並びます。
これまではどちらかと言うと、クラッシックなフレームにプラスアルファのポイントで冒険色を出していたドイツ、パッサウを拠点とするブランド。 XPラインの、アセテートのカラフル感かつユニーク・フレームが注目を集めていました。
カラフルで派手な印象ですが、若者だけでなく、意外と中年期〜の方にもオススメです。 くすみがちな顔色を華やかにしてくれそうです。
Clic
日本にも入荷されているマグネットでくっつくタイプのメガネ。 着脱がとてもしやすくて、結構お洒落です。 老眼鏡 (リーディンググラス)が有名ですが、レンズを取り替えて普通のメガネとしても使えるフレームもあります。 アジア人的にいつも悩まされる鼻当ての部分は、パッドをつけることで解消できるところが受けたのかも。
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Bloggerによる投票型スタートアップ・デザイナーのコンテストでは、ロンドンのCOVRT PROJECT が受賞しました。 特徴的かつスタイリッシュなサングラスが特徴です(写真中央・男性) 周囲はコンテストに参加したデザイナーの皆様。
ドイツの楽器製作所 Freisicht が作る本格木製メガネフレーム 。 音色が奏でられそうなほど、スムースです。
nanniniのリーディンググラスは日本でも販売中、ですが、スポーツ・モーターサイクル系のフレームゴーグルがイタリア感満載のデザインでオススメです
少し退廃的な未来的な、なんだか終末のメガネ感を感じるフレームが多い、HAPTER
子ども向け壊れにくいフレックスなフレーム MILO&ME。 結構思い切り踏んでも壊れない(フレーム箇所のみ)
Comma, の新作は華やか。 去年は細めのフレームで大人し目が多かった気もする
ワークショップとして、実際に機器を取り扱ったり、使用方法を見たり、教えてもらえるというのは購入者にとってありがたいこと。
デザイナーが実際に目の前でデザイン画を披露。 フランスのDESIGN DEPARTMENT
通常見本市会場の真ん中にオブジェがあると「邪魔だわぁ・・・」と感じるものですが、optiでは気にならないのは通路をしっかりと幅広に確保しているからかもしれません。
optiBOXESには、スタートアップのブランドが勢揃い。 すでにそこそこ名を成しているブランドもちらほら。 新しいデザイナーを発掘したいならここのクラスタは見逃せません。
スキー用ゴーグルも時々見かけますが、ブースがとにかくカッコイイ。
C6ホールはコンタクトレンズ・クラスタ。 大手ブースが華やかに立ち並びます。
毎年ZEISSのブースが楽しみです。
メニコンのコンタクトレンズも人気
曇らないメガネ拭きを日本でも販売している韓国のCMA。 ドイツでは普通のメガネクリーナーが人気の様ですが、近年メガネの曇り止めをよく見る気がします(私が気になって仕方ないからかもしれませんが)
会場内ではオプティック業界で必要な道具やサービスなどが勢揃いしていました。 今年は少し周辺の付属品が少なかった様な気もします。年々盛り上がっている業界でもあるので、今後の成長が楽しみな見本市のひとつです。
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