開催期間 | 2025年 4月7日〜4月13日 (9:30〜18:00、最終日16:00) |
場所 | ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場 |
開催周期 | 3年毎開催 |
WEB | www.bauma.de |
特記 | 次回:2028年 4月3日〜4月9日 |
建設機械、建材製造・加工および建設車輌、鉱業機械分野世界最大の業界専門見本市「bauma」は、初回開催から50周年を迎えてもなお、業界から厚い信頼と高評価を得て力強い発展をみせています。2016年度開催時よりも総展示面積を9,000㎡拡大し、屋内18ホールと屋外展示エリアを含めた計614,000㎡に、55ヵ国から3,500社の出展を予定しています。
会場の案内図
今回も全18ホールとICM / B0会場と屋外会場全てをフルに使ってbaumaが開催されました。会場へのエントランスもホールは西と東、屋外エリアの入場口も3箇所設置されて混雑を防ぐように配慮されています。
A1, EWE | Construction equipment and tools 建設機械および用具 |
A2 | bauma Digital/Sensor technology and Diagnosis センサー技術と診断 |
A3 / A4 | Transmission engineering and hydraulics/Motors and hydraulics トランスミッションエンジニアリングと油圧/モーターと油圧 |
A2 / A5 / A6 / E0E | Accessories, spare and wear parts 付属品、スペアおよび摩耗部品 |
ICM | THINK BIG! Work & Careers 職とキャリア |
C2 | Mining 採鉱 |
C3 | Tunnelbau | Reinforcing steel processing トンネル工事 | 鉄筋加工 |
B0 | Innovation hall LaB0: bauma Forum, Science Hub, Start-Ups, MIC 4.0 and VR Experience イノベーションホールLaB0:baumaフォーラム、サイエンスハブ、スタートアップ、MIC 4.0、VRエクスペリエンス |
B1 / C1 | Production of cement, lime and gypsum compounds;building materials, concrete production セメント、石灰、石膏コンパウンドの製造、建築素材、コンクリート製造 |
B5 / B6 / C4 / C5 / C6 | Construction mahinery and attachments 建設機械および付属品 |
B2 | Mineral processing and handling of raw materials 鉱物加工、原材料の取り扱い |
B3 / FN | Formworks and scaffolds 型枠と足場 |
B4 / FN | Trucks and construction vehicles トラックと建設車両 |
C4 /FS | Lifting appliances リフティング機器 |
屋外エリア南 FS |
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屋外エリア中央 FM | Construction machinery and attachments建設機械およびその付属品 |
屋外エリア北 FN |
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パーツの美しい展示方法も学べる
今年は例年通りの春開催。未だ朝夕は肌寒い日が続きますが屋外スペースは天候に恵まれて晴天が続き、多数の来場者がホールと屋外会場のどちらも楽しんでいました。
コロナ直後の2022年開催では情勢も不安定だったこともあり、例年ほどの出展・来場者数を達成できず。そのような背景もあり、2025年への業界関連者の期待値は非常に高く、出展はキャンセル待ちが出るほどに。
PERIのブース内はほぼ常時混雑していた
来場者数も多く、屋外の人気ホールPERIでは夕方には大量に用意してあったノベルティが消えてしまう日もあったほどです。
2025年は、57カ国から3,601社の出展。来場者は200カ国以上から約600,000人の来場者を記録。前回と比較すると出展社は400社近く、そして来場者数はおよそ10万人もの増加と数字にもBaumaの重要性が表れています。
今年も国際的な交流とビジネスの場としての重要性を表すように、ブラジル、ポルトガル、ルーマニア、オランダ、トルコ、スペインからの来場者数が増加。
トルコからは複数のクラスタにパビリオンを出展
海を渡って英国からも、
英国パビリオン
イタリア、フランスなど近隣国からも。もちろんアメリカからのパビリオンなどもありました。
フランスパビリオンはアート感たっぷり
また、今回は中国からの来場者数も再び増加しています。
チャイナパビリオンも複数
世界三大建機展のひとつとして、業界の持続可能性、デジタル化、革新に焦点を当て、未来志向のプラットフォームとしての役割を果たしたBauma(2025年)のレポートをお届けします。
未来は目前に
baumaのスローガンとして掲げられる「Hands on the future」(未来を実現可能する=直訳)。
baumaプレスリリースでは、HAWE Hydraulik CEOのWolfgang Sochor氏のことば「bauma 2025は、CO₂削減や代替駆動といったトレンドが業界に定着していることを印象的に示しました。」
デモ・ライブショーが多数実施されていた
今回のbaumaでは、スローガンの通り、未来の建機の在り方、未来の課題に焦点を当てています。気候中立性、代替駆動コンセプト、ネットワーク化された建設、持続可能な建設、鉱業の課題といった5つの主要テーマが取り上げられ、業界の将来に向けた議論と展示が行われました。
多くの出展者が、持続可能性とデジタル化に関する展示を通じて、業界の未来への道筋を示しました。特に、電動化やネットワーク化された建機の展示が注目を集めました。
デジタライゼーション パネル展示
スタートアップゾーンでは、約50の新興企業が革新的な技術やソリューションを紹介し、イノベーションの促進による業界の革新を象徴していました。
サイエンスハブでは、大学や研究機関が最新の研究成果を展示し、:VRエクスペリエンスゾーンでは、建設ロボティクスやデジタル化などを含む、近未来に現実可能な「未来の技術」を実際に体験できるインタラクティブな展示が行われました。
住友
今回も日本から多数の出展が見られ、視察や、商談のため多くの来場者が訪れていました。出展社の多くは市場の拡大をもとめて欧米諸国への進出を期待し、すでに現地で根付いている企業との差別化を画し、製品の魅力を伝えていけるようにしています。またすでに海外進出を行なっている企業は、同業他社との連携、コネクションと「日本との違ったマーケティング手法」を取り入れている点が見られました。実際に出展してみなければわからない点、気づかなかった点が大きいようです。
ミャクミャクも来場していました @kubota ブース
遠隔操作の滑らかな動き
今年初出展となるナブテスコ株式会社は、「モーションコントロール」をキーワードに、「独創的なモーションコントロール技術で、移動・生活空間に安全・安心・快適を提供」することを企業理念としています。
企業理念の通り、今回新しい未来を建機にもたらす展示を披露しました。
シリンダーではなく回転型?で稼働するため、その 東京からオフィスワークを行いつつ、午後は地球の反対側の工事を行って、また事務仕事に戻る・・・といったことも可能にしてしまうリモートコントロールが可能かつ繊細な動きを行う建機
未来のプロトタイプ、一台にこんなにもアームがつけられる予定!
1台に複数の工業用のアームがついている、
テーマカラーの赤が映えます
前回に続き出展された平戸金属工業株式会社のブースを訪れました。今年はスウェーデンの代理店(代理店は発破剤を手がける会社)と丸善工業株式会社と共同出展です。
展示する製品は今回はロックスプリッター、そして、基礎解体工事で使われるクラッカーなどです。
Maruzen 海外営業部担当者
昨年70周年を迎えた丸善工業株式会社は今回初出展とのことですが、欧州には長く代理店を通して製品流通を行っています。 ドリルは日本と欧州では使用用途が違ってはいるが、売れ筋の商品とのこと。
会社名を今年・2025年4月から日本本社の「北越工業株式会社」が「株式会社AIRMAN」に変更し、自社主力商品と社名の統一で、より海外での認知度向上が強化されていくであろうと期待されます。前回に続き展示されていた垂直昇降(シザース)型高所作業台は、ホール内でもとても目立ち、来場者の興味を今回も惹きつけていました。
オランダ拠点の渋谷取締役とグローバル社員
次回開催のBaumaは、株式会社AIRMANにとっても90周年の記念イヤー。次回は欧州市場でのさらなる活躍を期待しています。
小型ブレーカーとはいえパワーあり
オランダで現地法人化し、着々と欧州マーケットの開拓を進めているオカダアイヨン 。 今回の目玉展示は小型ブレーカーです。日本・アジアではすでに販売され欧州でも形を変えたバージョンが提供されてはいましたが、今回全世界統一規格のブレーカーをお目見えしました。
大型ブレーカーは使用される機会が少ない分需要も低いけれど、重要かつ無くてはならないもの。欧州でも少しずつシェアを増やしているということで、やはりローカル企業との差別化、そして認知度のさらなる向上と自社の強みを広く知らしめていくことにも注力されているとのこと。
毎回なごやかな記念撮影
商談も活発に行われていました
オランダには現地法人を置き、これまでは視察ではbaumaに訪れていたが、今回初出展のデンヨー株式会社。エンジン発電機、エンジン溶接機、エンジンコンプレッサなどの製品を全世界に提供しています。今回はbauma plusブースで大きな製品展示はしてはいなかったものの、会期前半で大きな手応えを得たと担当者の方はお話ししていました。
ブースでの記念撮影、製品見本も右側に展示
大阪に本社をもつ株式会社シーエフワイヤーロープも今回初出展です。従来ワイヤーとはその用途によって、頑丈さ、またはフレキシブルな柔軟性など色々な要素の組み合わせが必要とされるということ。代表の中野氏は「日本的な心配りではありますが」と言い添え、ワイヤーにカラーテープでコーティングすることで間違えることなく使うべきワイヤーをすぐに手に取ることが出来る工夫をしている製品を紹介。海外市場ではあまり見かけない細やかな製品への心配りに、多くの来場者が足を止めていました。
ブース奥にはメイン展示のワイヤーカッター
2019年からのカムバック出展の株式会社コンセック。 コロナ以前から海外市場での活躍を行っているため、今年は馴染みの顧客との再会、そして新たな新規顧客との出会いを得られたのではないでしょうか。
展示の目玉は日本、アジアではすでに展開されているワイヤーカッター。設置・運搬が容易、電動式モーターで迅速な作業が行えます。欧州での販売はレギュレーションの問題から積極的な予定はないとの事ですが、欧州外の市場顧客獲得を期待しているとのこと。
視野を広げた商談の場としてBaumaを活用し、成果を出している良い企業例ではないでしょうか。
横浜タイヤ
BHS Sonthofen ブース
今年も実際に建機の操縦を体験し、楽しむことができました。細やかな指の動きや瞬間的な反応が試される機器も多く、画面をみながらの操作にゲーム感覚もこれから必要となってくるのかもしれません。
左右のバランスを0.00にする必要がある
作業着系ワークウェアといえば、日本でも有名どころがありますが、ドイツにももちろんあります。今回推したいのは本社がデンマークのMASCOT(R)Workwear。職人向けの作業服の開発と製造で40年以上の歴史があり、シューズも機能とオシャレを叶えています。レディス用ウェアも推せます。
ワークウェアを着る業務はほぼ皆無ですが、欲しくなってしまいました
毎度お馴染みの屋内C6フロアの半分はKOMATSUスペース、B6フロアはCATERPILLAR Zeppelin そして Putzmeisterの重機が所狭しと並んでいました。
デモを行うKOMATSUブース
必要不可欠、座り心地の良い椅子も重要です
さまざまなパーツを見ることも楽しみのひとつ
今回発見した、最も滑らかに動くロボット
KOBELCO 屋外ブース
Baumaでは屋外スペースで様々な建機の操縦コンテストが行われていたり、デモンストレーションという名のアトラクションが各地で行われています。ファミリーデーは、デモンストレーションに集中する子どもたちでいっぱいです。
おなじみのコンテスト
屋外スペースそれぞれにゲートもある(しかし広いので迷ってしまう)
弊社では、ドイツで行われる展示会・見本市での成功をあらゆる角度からサポートしております。
各種サポートが必要な時はお気軽にご相談ください。