日本とはちょっと違ったドイツで名刺を作る時の注意や、ドイツの名刺の定番サイズや使われ方など・・・よくある質問をまとめてみました。
1 サイズ:
最近は、様々な名刺の形態が増えつつあり、素材もデザインも色々ですが、一般的には以下のサイズと言われています。 ドイツの場合は定番サイズと特殊サイズの価格は変えていることが多いので、どうせ作るならドイツ基準に合わせてみてはどうでしょう?
日本の名刺 | 91mm × 55mm |
ドイツの名刺 | 85mm × 55mm |
2 紙の厚さ:
最近は名刺の形態も素材もさまざまなので一概にどれも同じとは言えませんが、「日本の名刺は薄く、とても安い印象を受ける」というドイツ人が時々います。 名刺が薄い利点も色々ありますが、ドイツ人にはどうも所在なく感じるようです。
それもそのはず、ドイツの名刺は紙が厚い。 指で挟んで持って、振ってもペラペラ動かない方が「なんかシッカリした会社かも!」みたいな気持ちになるそうな・・・ドイツ人は意外と可愛い部分(?)もあるのかもしれません。
また名刺一枚一枚にとてもこだわる会社も多いのが、ドイツ。 お堅い業務の会社の名刺でも、遊び心に金箔を貼ったり、エンボス加工を入れてみたり。 意外と名刺でも見た目にこだわるのがドイツ人のようです。
3 名刺に書き込む内容内容:
日本と同じく、会社名・ロゴ・役職・名前・連絡先・・・の他に、学位などが書かれていることもあります。
学位について詳しく説明されているサイトで、事前に見ておけば出身学部やその人の興味のあることがわかると話が弾むかも? → DAAD JAPAN
4 ドイツでの名刺の意味と使われ方
2の紙の厚さ: でも書いたように、ドイツでは名刺にはこだわりがある会社が多く、名前を交換するツールというよりも「会社の顔」という意味合いを持つほどに大事に考えている人もいます。
その一方で、名刺をメモ代わりに使ったり、渡した目の前でぞんざいに扱われたり、時には「不要だから」と突き返されるということもあります。 突き返した方は悪気がある訳ではなく、自分よりも別の人に渡して役立てて!と思ってくれての行動・・・だと信じてあまり気にしないように。
5 気をつけること、知っておくと良いこと:
文字化けや郵送トラブルの問題。
ドイツの場合、文字化けや単純ミスがあっても、それはデータを制作した人の責任となります。 そのため、印刷所では一切責任を取ってくれません。 大切な会議に名刺がない(また はミスのある名刺しかない)のは、データを作った人のせい。 もし仮に郵便が遅れたら、郵便のせいなので知りません(間に合わなくても責任は取ってもらえ ません)ミスを取り返すために、至急作り直して、しかも特急料金がかかってしまう・・・ なんて、心配もあるのでドイツで名刺が必要なら、早めに準備・注文しておくことが重要です。
当然料金の違いは各印刷所ごとにありますが、その違いは何の違いかというと基本的にはこの二つ
日本と違って、トラブルが発生することは気持ち多め。ということを一応頭の片隅に入れて・・・「納期に余裕があり、品質もそこそこ柔軟に対応可能!トラブルも自分で何とかできそう」なら格安オンライン印刷に。
「少しこだわりを入れたり、キチンとした品質と納期を守る安全が必要! 万が一トラブル発生しても困らない対応を希望する」なら別の印刷所に、と分けて使う手もあります。
意外なことに白黒とフルカラーの価格の違いはそんなに大きくなく、また片面と両面印刷の違いもほとんどありません。 そのため、弊社ではもし迷っているなら両面・フルカラー印刷を基本的にはオススメしています。
日本語の名刺、名を指すの由来
中国・漢の時代に当時の高官が屋敷を訪問する時に取次をお願いするために使っていた「刺」という札がありました。 「刺」という札には、今の名刺に書かれる内容と同じ身分と名前が書き込んでいたそうです。
その後、中国・唐の時代では、もう少し一般的に利用されるようになり、訪問先が不在だった場合は札に名前を書いて、戸口に刺し「〇〇が訪問しましたよ!」と伝言代わりに使われていた事から、日本語の「名刺」は中国の「刺」に由来していると言われています。
実際に日本で名刺らしきものが使われていた江戸時代、やっぱり訪問先が不在だった時に名を書いた紙(札の代わりですね!)を戸口に挟んで置いて訪問したことを伝える手段として使われていました。 中国から文化が伝わってきたのか、似た文化を持っていたのか?はまた別の話・・・
直訳すると、由来や本来の使い方が見えてきます。 Visiten =訪問 Karte=カード
16世紀ドイツでもやはり同じように訪問先が訪問先が不在だった場合の、訪問したという伝言代わりに使われていました。
中国と同じように、名刺は訪問した時の伝言メモ以外にも当時の高官など身分の高い人々(貴族など)の間で利用されていたようです。 この頃には紙も発明され、おしゃれにメモ(名前)が書き込めるとして、トランプの裏に名前を書区のが流行し、そのうちにトランプの代わりに各家の紋章を施したり、独自のデザインをつけたオシャレ・オリジナルメモ帳・・・つまり、今の名刺に近い形にと変化した模様。
ちなみに欧州の中でも最初に名刺らしきものを使い始めたのはドイツ。 活版印刷技術の始まりの国でもあるドイツは、紙と印刷に関することには常に敏感なのかもしれませんね。
ドイツでの名刺の制作やご質問はいつでもお気軽に! 簡易詳細は商品一覧ページ/名刺に。