開催期間 | 2022年07月6日〜10日 (9:00〜18:00) |
場所 | ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場 |
開催周期 | 毎年開催 |
WEB | https://www.ihm.de/ |
特記 | 次回:2023年03月8日〜12日 2022年同時開催:Handwerk & Design, GARTEN MÜNCHEN, FOOD & LIFE |
1949年から始まり2019年には70周年記念を迎えたIHM – Internationale Handwerkmesse。 2018年度は30カ国以上から出展社数1000社以上、およそ124.000人の来場者を記録しました。 住宅、家具、キッチンなどの家庭用品、工芸品、文化的工芸や装飾品など各手工芸の技術やイノベーションなどが展示・販売。 また、毎年世界各地から工芸の専門家を招待し様々な特別なショーやイベントを行います。
参考・引用元:IHM 公式HP
今年のテーマを、「エネルギーの安全保障、持続可能性、ヤングタレント(若者の才能)」として、2年間のパンデミック期間を経てようやく開催となりました。 2年ぶりの開催は初の夏開催となり、これまでとは違った印象をもたらしました。
特にオラフ・ショルツ連邦首相、ロベルト・ハーベック連邦大臣、マルクス・セーダー首相など著名な政治家の訪問も見られました。 未来への課題となる専門職人の後継者不足問題やマイスター不足の問題。 またエネルギー問題に直面した現在だからこそ、マイスターのニーズと彼らにしか解決できない技術的な問題などの重要性が再度見直され、政治家たちとマイスターとの交流が見られた非常に貴重な開催年となりました。
出展社数はおよそ680社、来場者数は3万人と通常とは違った時期の開催にもかかわらず、成功をおさめました。
現在多くの業種、国で課題になっているであろうエネルギー問題、人手不足、供給難、材料費の高騰、インフレなどに対し、どのように対応するかという興味深いセミナーも多く行われました。
住宅所有者や建築業社などのための保険や建設資金と補助金に関するテーマで行われた講演には、多くの参加者が集まりました。 また、持続可能な建築物と新エネルギーをどのように活用していくのか、なども来場者の興味をしっかりと抑えています。
マイスターたちのデモンストレーションや職業見習いを募るホールでも多くの来場者が足を止めました。
今年は特に1ホールを全て使った「若者の才能」をテーマにした「YoungGeneration」と「AutoBerufeAktuell」では、さまざまな職業の学校や専門職人が実際に技術をデモンストレーションし、実際に子どもたちが体験できる職業ふれあいコーナー(というべきでしょうか)が開催されました。
学生たちが40以上の職種に触れることができ、またそれぞれの職種に就くための情報、マイスターになるための多様なキャリアパスについて知ることができました。
デザインウィークもミュンヘン市内で同時期に行われましたが、会場内でもデザインスクールの紹介や、作品展のアート作品、ジュエリー作品が多数見られました。 販売も行っているため、誘惑と闘う必要のある危険地域でもあります。
さまざまな専門職人の手仕事を間近で見ることが出来るのは、この見本市の醍醐味です。 本当にその道を極める、ということを感じ取れる素晴らしいデモンストレーションの数々に思わず足を止めてしまいます。
また普段は話す機会のない職人たちとの会話を楽しめることも、魅力のひとつです。
日本のいけばなが海外でも花開いています。(画像はミュンヘン草月流) しっかりとした伝統的な流派ももちろんありますが、草月流は伝統をベースとしながらも、型に捉われすぎず自由な発想で楽しめます。 その考え方はフラワーアレンジメントが主流な欧州でも取り入れやすく、さらなる発展をもたらしているようです。
日本からは刃物職人としてバイエルンで30年近く活躍。数々の賞を受賞し、ドイツのTV番組でも何度も取り上げられている成島さんの刃物研ぎデモンストレーションが行われていました。 刃物の製造から研ぎも行っていらっしゃいるとのことで、一般向けのコースもあるとのこと*。 我が家の切れないと評判の刃物を持ち込む日もそう遠くはありません。
元々はアートとは少し離れた業界から一転、ドイツで彫刻を学んで彫刻家として活躍している宮川滋行さんもデモンストレーションをおこなっていました。 彫刻を学ぶレッスンも希望があれば受けてくださる、とのこと。
一見すると欧州風なのに、どことなく日本の藍染の趣も感じるテキスタイルを使用し、パターンも洋裁をメインに、和裁の特徴が混ざり合ったデザインのブランドWomblu ドレスデン出身のデザイナーが伝統的な「Blaudruck」を使ってテキスタイルから作ります。
手作りのパペット(手人形)を作るBarlebenの職人さんたちの作品は、本当に生きてるようなリアルさと可愛らしさ。 手洗いでも洗える清潔さと、モヘアの肌触りが最高です。
今回は規模を抑え、感染対策の一環で通路が広く取られていたので、物足りない印象もありましたが、ゆっくりとそれぞれのブースを楽しめました。 秋には通常通りの規模と内容で行われるということです。 秋が待ち遠しいです。
今年は小さめのバルコニーでも作れる温室ポッドが世情を表していたような。 とても高性能で、自宅で野菜作りを楽しむ方には小規模からためしていけるのでおすすめです。
弊社では、名刺、カタログ、パネルなどの印刷物からノベルティグッズ制作はもちろん、企業のドイツでのメッセの出展準備・ブース設営からアフターフォローまでサポート致します。 各種サポートが必要な時、お気軽にご相談ください。