開催期間 | 2023年02月24日〜27日 (9:00〜18:00/最終日のみ17:00) |
場所 | ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場 |
開催周期 | 毎年開催 |
WEB | http://www.inhorgenta.com |
特記 | 2024年02月16日〜19日(予定 |
2022年のインホルゲンタは開催月を4月に変更し再スタートを切った。 33カ国から出展社数732社、およそ17300人近くの時計、宝飾品、宝石業界関係者が参加し成功を収めました。
2023年のInhorgenta Munichは、90カ国から約24,000人の来場者を記録。 前年に比べて50%近く増加という脅威のレコードを記録し、出展社数も38カ国から802社と前年比10%増となり、大成功をおさめました。
2023年の来場者数の上位はドイツから順にオーストリア、スイス、オランダ、イタリア、スペイン、イギリス・アイルランド、ベルギー、チェコ共和国、ギリシャ、ポーランドと続きます。海外からの来場者数は40%と高く、出展社も海外からの出展は49%とこれまでで最も国際色が豊かな出展社の多い年となりました。
今年もクラスターもホール数も同じですが、展示ホールの場所が少し変わりました。
A1 – Timepieces | 時計。高級時計から安価なものまで、腕時計、掛時計、置き時計 |
A2 – Technology & Bijoux | パッケージングや修理などテクニカルな技術系、店舗デザインまで |
B1 – Fine Jewelry | ウェディング関連ジュエリーからプレミアム高級系ジュエリー |
B2 – Elegance & Lifestyle | ライフスタイルに合わせた宝石類を使ったジュエリーからクラシカルなジュエリー、トレンドジュエリー |
C1 – Carat | 業者やジュエリー製作を学ぶ学生やデザイナーのための展示販売会に近い各種パールや宝石、素材パーツ、新しい素材など |
C2 – Contemporary Design & Vision | これからのコンテンポラリージュエリーブランドや、学生フォーラム、特設展示 |
今年も残念ながらジュエリーショーは開催されませんでした。 アフターワークパーティーは例年の如く。ファッショナブルなみなさまに囲まれるとお酒の味もエレガントに感じる不思議です。
インホルゲンタは昨年(コロナ明けすぐ)の開催に比べ、少しずつビフォーコロナの状態に戻りつつあると言えます。 ただし、それは数字の上での戻りであり、実際は数年間の強制的な未開催の時期を経て、出展社は新製品を揃えて、来場者は新製品を待ち侘びて、という商業的にはこれまで以上の手応えを感じた出展社の方が多かったという印象があります。
インホルゲンタで印象的だったのは前年に比べて今年はウェディングのためのジュエリーが増加していたこと。コロナ禍で行えなかった行事が再開でき始めていることを象徴しているのでしょう。
またジャーナリストも初日に数多く来場し、それぞれの専門分野についてのクラスターを飛び回っていました。
アートとのコラボレーションはInhorgentaでも。 今回はグラフィティペイントアーティストとカシオのタッグでコラボレーションアート。私もそう思うんだけど、好きなんだよね〜と思ってしまうアーティストのインスタアカウント名はこちらです。 @artisbullshit
ガラスの棒からバーナーを使ってその場であっという間に作品を作り上げる職人さん。 日本の国旗の色、白と赤でネズミをつくってもらいました。 職人の技術もさることながら、まっすぐ細く伸びる小型バナー(製造元 MIG- O-MAT)にも驚きです。
主に海外市場をメインに約40年活躍するムーブメント製造のMIYOTA フルオートメーションで狂いのない高品質な製造を行なっています。 サンプルとして展示される魅惑の時計たちは、商品である「中身」の使用法ほや表現方法を提案する展示用で非売品。時計デザイナーとしてはサンプルに負けられない「外側」を「中身」を使って表現してやる・・・と悶えそうです。
特筆したいのはソーラーウォッチ。本来は太陽光を受けるためにはどうしても時計盤のデザインの制限があった点を改良し、側面につけることで自由なデザイン制作が可能に。
EPSONからは、今年の主力商品としてサステナブルコレクションを主に展示。 ソーラーウォッチのメリットは意外とどこででも耳にしますが、実際に使ってみると「いつ充電切れるんだろう」「冬のドイツ(日光出ない)で無理」となんとなくネガティブなイメージがないでしょうか?
それらの心配事を完全解決するコレクション。 充電の残量が文字盤に表れているので、すぐに目視が可能。 さらに100%充電しておくとおよそ4ヶ月〜6ヶ月も持つパワフルさ。
コレクションによっては、アラーム機能もついています。
業界の皆さまにとっては驚きでもないのでしょうが・・セイコーとEPSONの正しい(というのかどうかわかりませんが)関係性を初めて知り、今回インホルゲンタに来てよかったなと思った私です。
今年の nordgreen は少しくすんだようなオリーブグリーンとラベンダーが推しカラーです。 そこに艶感を出した時計盤が輝く感じがスタイリッシュです。 100年ウォッチも健在、そしてエコバッグも100%リサイクル素材で今年もサステナブルな時計作りをおこなっているそう。
ベルリンの1871年から続く老舗ウオッチメーカー Askania 。手巻きムーブメントを搭載した懐中時計から始まり、1876年には海外の見本市に出展したり、1935年にはカメラの製造も手がけて世界初の携帯型肩掛けカメラを製作するなど、かなり先進的な視点とイノベーティブなメーカー魂が受け継がれています。
今回出展していた「装着型懐中時計」は手元には時計がつけられないが時間をすぐにみる必要のある人に、ただしファッション感は損なわないタイプから、首からファッションの一部としてネックレスのようにつけられるタイプまで。 この紐部分は自由にいつでも取り替えられる。 ジュエリーのトレンドと同じく気分に合わせてプチオーダーメイドの遊び部分を提案している。
1989年創立、時計をはじめ、ジュエリー、バッグ、財布、香水、眼鏡、靴なども取り扱っていますが、一貫して個性的かつスタイリッシュなSTORM London。 新モデルの時計は英国らしいフューチャー系な流線とカラーが良い感じ。手頃な価格帯も魅力的。
ドイツではすでに人気のスマートウォッチの代表格とも言えるイタリアのSmarty 2.0。 お手頃な価格からは想像し難い、搭載する機能とテクノロジーは最先端でフィットネストラッキングシステム、心拍計、手首酸素濃度計から音楽のプレイリスト作成まで、さまざまなサービスを提供します。
インターネット接続可能なモデルでは、スマートフォンと接続可能。 SNS通知も電話もスマートウォッチのスクリーンで受信が可能。Alexa機能も統合されてハイテク感満載のシステムを常に作り続けます。
今年目立った印象は、価格帯を抑えてその日の気分で、色やデザインを変えていくことができるタイプのもの。 洋服に合わせてメイクを変えるように、靴を変えるように、ジュエリーも気軽に変えることができる「日常のアクセサリー」なコンセプトを前面に押すブランドが気になりました。
素材へのこだわりは今年も継続し、特にアレルギーに配慮した素材選び、汗をかいても不快感を感じない、つけていることを忘れそうな自然に身に纏えるデザイン、そして強度の面でも「繊細から強靭」をポイントにしたジュエリーが多くありました。
まだ日本では知られていない、またはディストリビューターがいない素敵なジュエリーメーカーをピックアップしてご紹介。
#ONEFORMEONEFORYOU 唯一無二の自分だけのアクセサリー、取り替え自由自在な「コンポザブルブレスレット」でお馴染みのイタリアのジュエリーブランド NOMINATION。
ブレスレットで有名ですが、今年のイチオシは時計のアームバンドも取り替え自由自在。 パーツを集める楽しさもさらに増えて、カジュアル系からゴージャス系まで勢揃いです。
日本でもすでに有名なブランドですが、現在日本の代理店を募集中。
こちらもイタリアから、brosway 日本未上陸のジュエリーブランド。 今年はどこもカラフルで取り替え自由な楽しさを満喫できるデザインが本当に豊富です。 特に虹色にパーツが揃ったbroswayの展開するアクセサリーシリーズは、朝の忙しい時間にメイクに合わせて、今日の気分に合わせて気軽に簡単にパーツが取り替えられるところがおすすめです。
最近ファッション業界ではアツいポーランドのブランドOrient STYLE 推しは Secret コレクション。 同じデザインでもストーンサイズ、ゴールドの質、天然石か人工石か、など組み合わせを少し変えることで価格帯も大きく変化するので、どの層にも手が届きます。
Secretコレクションは、日常でも、クラッシーな1日にも合いそうなデザインです。 BtoBのみですが、日本のディストリビューターも募集中。
1964年創業のオーストリアのジュエリーブランドBoltenstern。 2015年に娘のMarieさんがデザイナーとして後を継ぎ、3Dプリントをメインにゴールドラインとアセテートラインを展開。 どちらも驚くほど軽やかで滑らかに動く繊細さに「本当に3D?」と確認したくなります。
約35年以上のデザイナーとしての実績を持つドイツのジュエリーデザイナー・バーバラさん。 Barbara Haas-Schmuck & Skulpturでは個性的かつロマンティックなジュエリーを提供。 カラー部分は宝石を使う場合もあれば、ピグメントを使って着色しコーティングする手法をとっています。 シルバーにゴールドコーティングを行うことで特別感をより感じられます。
欧州らしい色使いとデコラティブなのに何故か乙女チック感を感じさせるデザインに惹かれました。
イタリアの比較的新しいジュエリーブランド Brand コンセプトはみんなが我慢せず、好きなものを身につけて、好きなものを購入できるジュエリーショップ。彼らのHPを見れば納得ですが、テイストも価格帯も全てが揃っているかのような豊富なラインナップ。
自分のお小遣いでお母さんにプレゼントしたい子どもでも、背伸びしたいけど高級ジュエリーは買えないからシックなデザインだけどお手頃価格のジュエリーが欲しいティーンにも、そこそこ良いモノを買おうと思った社会人一年生でも欲しいものが見つかるお店になるように、を目標にイタリアを中心に今後は欧州展開もアジア展開も視野に入れているそう。
日本のディストリビューター募集中!
今年も出展していたLucie in the Sky。30年続くジュエリーカンパニー。 デジタル化の波はあれど、HPはあえて作らず、価格を公開していません。 ただし、遠方からのお客さまで商品を見たい場合はzoomなどのオンラインビデオにより商品を選択できる方法を提案中。
セミオーダーが可能なデザインは常時数千点以上。 引き続き日本でのディストリビューターも募集中とのこと。連絡先はメールのみ(星マークを変えてLuciebylbv ★ t-online.de)
INHORGENTA AWARD 2023のFINE JEWELRY部門受賞者BINDER Jewellery 。 元々はチェーンメイカーだったBinderから新しく企画されたジュエリーブランドの鍵となる商品が受賞しました。 Perceptionコレクションは、18金と純銀の合金で手に取ると水が流れるような滑らかな動きが魅力です。
ジュエリー業界のニーズに合わせた新製品を発見。 GemLightbox Proは、簡単に綺麗に写真が撮れて、アプリを使って自動的にコレクションリストの完成。 15秒で写真4枚と動画が1つ撮影可能。
ミュンヘンで行われる見本市・展示会の場合のみ弊社では、名刺やカタログの印刷、見本市会場への直接運搬手配も承ります。(ただしお申し込みは少なくとも営業日10日前になります)
*ミュンヘン外ドイツ国内の場合は見本市会場倉庫への運搬手配となり、お申し込み日時も営業日14日前となります*
出展準備・ブース設営からビフォア・アフターフォローもサポート致します。 各種サポートが必要な時、お問い合わせはこちらのフォームからお気軽にご相談ください。