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OutDoor by ISPO 2019 国際スポーツ用品展示会

OutDoor by ISPO 2019 国際スポーツ用品展示会

開催期間 2019年6月30日〜7月3日 (9:00〜18:00/最終日のみ17:00)
場所 ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場
開催周期 毎年開催
WEB https://www.ispo.com/outdoor
特記 次回は2020年6月28日〜7月1日

OutDoor by ISPOは、新しいコンセプトを掲げて欧州最大のアウトドア見本市OUTDOOR Friedrichshafen から2019年ミュンヘンに移転しました。 アウトドア、アクション、スポーツファッション、パフォーマンススポーツ、テキスタイル素材、ヘルス&フィットネスなどを取り扱うサマー・アウトドア・スポーツ用品の国際的な展示会です。

参考・引用元:Outdoor by ISPO 公式HP

OutDoor by ISPO 2019 ファイナルレポート

今年2019年は、ミュンヘンでは初開催にも関わらず6月30日から7月3日までの4日間で1018の国際出展者が最新の製品・最先端スポーツグッズなどを展示し、22000人もの来場者が訪れました。

今年のOutDoor by ISPOのメインテーマは「“There’s a perfect outdoor for everyone,”」 全ての人にとって最高のアウトドアがあるとして、18のフォーカスエリアを設けて、夏のアウトドアファンたちの需要を満たし、希望を叶える製品とアイデアが会場ホールにあふれていました。

各フォーカスエリアには製品テストが出来る場所が設けられていた

また近年の熱波の影響か、はたまた東京五輪の暑さを凌ぐ機能的スポーツウェアの開発が必須となっているのか、涼しさを保つための冷却機能に着目した製品も多くみられました。

Addidas Terrex から日本の酷暑にも耐えられそうな涼しさを追求した新作ウェアを紹介

青いインナーは熱気を放出しやすいように腹部に見えづらい空気の通り道が作られています。 ジャケットは落ちないように、中にタスキが入っているため脱ぎ着しやすいのがポイントです。

自然環境を守るためのプラスチックフリーへの活動、サステナビリティを重視した製品は近年どの業界でも重要なテーマとなっていますが、OutDoor by ISPOでは製品だけでなく、その製造過程にも海洋・自然・地球を守るための配慮を施した企業努力が見られました。

PFCフリー、サステナビリティ

会場内に設置されたサステナビリティ・キオスクでは子供たちも自分たちの意見を発表

全体的に地球の未来のためにPFCフリーやサステナビリティ(持続可能性)をテーマにした活動を行う企業やメーカーが増加(むしろマーケットの主流)していますが、当見本市でもメインテーマに据え、各企業の努力と試行錯誤された新しい開発技術を見ることが出来ます。

サステナビリティ・サステナブルの意味は企業ごとによって、製品が製造される際のエコフレンドリーをさすこともあれば、製品がメンテナンスなどによって限りなく半永久的に使用可能な様に心がけている場合もあり、または、地球に優しい製造方法とマテリアルを追求し、実行していくことで資源の再利用が永久的に行われる様にするという場合もあります。 乱暴にまとめてしまうならば「自然を大事に資源を無駄にしない」ということかもしれません。

2020年からのPFC完全フリーについて説明するDeuterプレスのVögeleさん

メンテナンスからリペアまで、新規購入ではなくて直して長く使ってもらえる製品作りを心がけているからこそ、ファンも多い

DEUTER(ドイター)は国内メーカーの中でも早くからサステナビリティを意識した活動を開始しています。 例えば、製品の安易な買い替えを勧めるのではなく、壊れた箇所の修復やメンテナンスを提供する事で、より長く製品が使えるようなサービスを提供しています(リペアシステム)。

かつ2020年新作モデルから、完全PFCフリーを敢行します。

ICEBUGでは、使用する全ての素材に対してサステナビリティを意識しています

冬季は氷の上でも全く滑らない上にシティユース可能なブーツ、夏は登山やマラソンシューズやウォーキングシューズで有名なICEBUG。温暖化や地球の資源問題にいち早く対策を掲げ、世界でも課題となっているCO2排気量やサステナビリティという問題に取り組んでいます。

2020年までの目標として、さらなる’ein komplett klimapositives Unternehmen’ (完全に(地球の)気候に優しい会社になる)を宣言しています。 例えば、シューズのソール部分のプラスチックの作成や染色の際に利用する水量を大きく減らし、プラスチック自体の素材もエコプラスチックに変更するなど対策を行っています。

またICEBUGのユニークな取り組みとして、6〜7年前から購入前にシューズを試着し実際に山登りやランニングが行えるキャンプや1日体験イベントを実施しています。 その目的は、一人ではなかなか行いにくい山中のランニングや登山経験を行うためであり、また環境問題に興味があり自然を愛する人々との交流・ネットワーク作りの場の提供、シューズの試着からのフィードバックを得ることです。

Schoffelの衣料素材はコーヒー豆由来(全てそうではないですが

現7代目からもうすうぐ8代目へと続く家族経営のファッション・ブランドメーカーSchoeffel。 エコ素材から樹脂や繊維を作ったり、製品をより長く素材を大事に扱えるようにリペアシステムを採択している。

右端のワンピースは折りたたんでスーツに数日入れっぱなしでも、シワにならない優れもの

シティユース可能なのに、使いやすい女性用ファッションが今季のおすすめ。 シワになりにくい素材、機能性のある遊び心とファッショナブルな感性を忘れないデザイン。 ちなみに旅行バッグにきちんと畳んで持ち歩いても、全くシワにならず。

日本ではヨガウェアが人気のprAnaだが、お洒落なのに小さなアイデアが詰まったシティユース・モデルがおすすめ。

取扱商品の85%以上がサステナブル(持続可能)な素材を用いている、お洒落で可愛いだけじゃないprAna。 カリフォルニア州発のブランドで、当初はロッククライミング関連のファッションをメインにサーフィング用品を販売。

温めても持ち手は熱くならない

木の繊維とエコプラスチック(ナチュラル・ファイバー・コンポジット材料 )で出来た食器や屋外で使えるキャンピング用品を販売するスカンジナビアのブランドKUPILKA。日本ではモンベルが代理店です。

P.A.Cで使用されるテキスタイルは全てドイツ製

P.A.Cはマルチファンクション・テキスタイルをメイド・イン・ジャーマニーにこだわりをもって製造する企業です。 今日ではほとんど行われなくなったドイツ国内での織物製造をもう一度復興させるためにも、ドイツ国内で生産されるサステナビリティを重視したテキスタイルだけを利用しています。 海洋生物や海を守るため、をテーマにプラスチックを排除したテキスタイルを開発・2020年から販売予定。

製品だけでなく、企業の在り方から変わる

自ら率先して企業を導くVAUDEのDewitz社長

より早く環境問題に取り組んでいるVAUDEでは、製品の製造面だけでなく、会社全体で環境問題に取り組んでいます。 例えば、CO2の削減のため、パーキングエリアの減少を目指し、社員全員に自転車通勤などを推奨し、社長自ら現在自転車通勤を実行しています。 また、闇雲に自転車通勤を推奨するだけでなく、自転車通勤でも快適に業務が行える様に、社内にはシャワー室など設備を整えます。 この様に、社長自らが率先して、企業自体を変化させて行こうと働きかける会社は少ないのではないでしょうか?

もちろん製品面でも今後5年間以内に全ての商品がバイオ製品またはリサイクル製品となるべく、自社での開発・テストを行なっています。2018年度の段階では、すでにフリースは木から、ジッパーなどもコーヒー豆などを利用した自然素材で出来た樹脂から作ることに成功し、独自のリサイクルシステムやリペアシステムを行っています。

パビリオンや県・市合同グループで出展する強み

Business Oregon オレゴン州の合同ブース

各国のパビリオンは各見本市・展示会でも見かけますが、特定の県や市で合同出展している場合も多々あります。 今回注目したのは、オレゴン州から「スタートアップから数年以内の企業」をテーマにした、アウトドア向け製品メーカーの合同ブースです。

一人用テントにもなるレインコート

個々の出展では目立たない、自社だけでなく他社との共同ブースにする事で様々な客層に注目される、アウトドア製品開発はオレゴン州で活発であるということより強いアピールが出来るように、という目的があります。 どんなに魅力のある製品でも知られなければ、埋れて、認知される前に潰れてしまう。 大きく「州」のブースにすることで、知名度の無いスタートアップの会社も大きく目立つ事が出来ます。

ハンドメイドで作られたレインコート! 正直普通のコートよりも柔らかく着心地も良いのに、レインコート。 Belmontbanket

日本からも「県単位」「市単位」での出展を増やしていくと良いのではないか?と思うモデルケースの様なブースでした。

アウトドアの悩みのタネ、蚊・虫除け対策万全

就寝中も安心虫を気にせず眠れるスリーピングバッグ

欧州にも蚊ってそんなに居たかな?と一瞬考えもしましたが、確かに山や郊外の虫率は日本以上かもしれません。 今回のOutDoor by ISPOではよく考えられた上に、自然にも人にも優しい虫除け対策を施したグッズが多数ありました。

BUZZ -Foldablo USB Lantern & Mosquito Catcher

Rubytecからは、USBで充電可能、軽くてコンパクトなランプ兼蚊(虫)取りマシンです。 ランプモードは3段階選べ、一番眩しいモードでも4時間連続使用可能。

Nosilife:Anti-Insekten Bekleidung

CRAGHOPPERSから販売されている「着る虫刺され対策ウェア」は、自社で開発したNosilife技術を衣類の繊維に織り込むことで、虫や蚊に刺されたり噛まれるストレスを軽減します。 虫や蚊が刺しにくくなるような特殊な技術で織られた生地のため、洗濯をしても大丈夫です。

Bugsox Adventure

care PLUSでは竹の繊維と性質を利用した虫除けソックスなどを販売。 竹は水分を素早く吸収し放出するため、蒸れません。 また抗菌作用もあるため清潔さも保たれます。

ANTI-MOSQUITO SOCKS

RYWANから販売されている100%エコ素材を利用した虫刺され除けソックス。 独自のテストを実施し、全く蚊に刺されなかったという驚異の結果に。日本の夏でも十分耐えうる機能を備えています。 (日本にも代理店ができました)

テスト内容 3種類の蚊がいるボックスに 靴下を履いている部分を5分間露出
テスト直前12時間前から 飢餓状態にしたメス蚊6000匹対象にテストを実施
蚊が生地(靴下)の上にとまって 刺そうとした回数、1548回

シューズ・サンダルが進化する

cmpの新作サンダル

アウトドアスポーツ系のサンダルが流行っている今季の夏ですが、どれもこれも「いかにもスポーツサンダル!」という形が多かったが、これからはお洒落、なのに歩きやすさ抜群のサンダルが増えていました。 ソール部分はスポーティー、でも見た目はエレガント。 体に良い靴はダサい、という認識は一昔前のものになった様です。

cmpスポーツの新作が歩きやすそうなのに、びっくりするほど可愛かったので、夏のレディース向け・シューズ、サンダルにも着目してみました。

これまでのTeva(テバ)と言えば、有名なモデル・ハリケーンの様なスポーティーだけどちょっとお洒落なものでしたが、今季新作はスポーツ系サンダルの快適さはそのままに、デザインはエレガント・キュートになり、より使いやすさがアップしていました。

アメリカのブランドOlukaiの新作は、一見おしゃれで歩きにくそうなサンダル(失礼)だが、ソール部分がしっかりとしたシューズ用インソールのため、実際に履いてみるとその快適さに良い意味でのショックを受ける。 海や街で使いやすいのに、歩きやすい。

ポルトガルのArcopedicoは 15年の自社内でのコンフォート・シューズの研究を生かした、歩きやすくて可愛いバレエ・シューズとして新ラインEasy Walk Experienceをスタート。 歩きやすいのに、軽くてしかも洗いやすい。 有名なアーティストとコラボしたり、スワロフスキーをふんだんに使ったエレガントなDIAMOND EDITIONも販売中。

画像で見るOutDoor by ISPO

ロッククライミング、ボルダリング

冬のISPOと違っている点は、何と言っても登山、トレッキング、ロッククライミング、ボルダリング関連が豊富に揃っていたところ。

8CPLUSのブランド・ロゴマークが変わったばかりなので、見慣れないなと思う方もいるかも

1998年からIQNET(国際的認証機関)認定の厳選された原料のみを使用したスポーツ用チョークを作り続けているスペイン・バルセロナのブランド8CPLUS。 自然に優しいだけでなく、景観を害さないチョークを製造し、将来的にはチョークを販売するパッケージングにもサステナビリティに配慮した素材を利用する予定。

テント、キャンピング用品

そして外せないのがテント。 おひとり様用からファミリー用テントまで様々です。

Jack Wolfskinからコンフォートテント

まるで自宅、快適すぎるにもほどがある系テント

モンゴルのゲルを連想しそうな形、中も快適そう

テントの中、寝袋の下に使えるマット。 快眠できそう

キャンピングカー

さらに進化したキャンピングカー+テント 動物にも怯えず眠れそう?

屋根にはソーラーパネルも設置可能

川を渡れるテントもあり、テント業界は面白い

PRIMUSのキャンピンググッズに箸も!

PRIMUSのキャンピングセットは1つは欲しい・・

フォルクスワーゲンに囲まれてキャンプ・・・マニアにはたまらない

自転車

自転車テスト用トレイル

競技としても、趣味のロードバイクとしても

ウォータースポーツ

なんとボード製の折りたたんで持ち運び可能なカヌー

ウォータースポーツ・エリアにはサーファー系、カヌー系が多い

おすすめ製品

BLACKROLL(ブラックロール)からはちょっと変わった新商品・持ち運び可能な枕が販売中です。 出張の際にホテルの枕が合わず、快眠できなかった社員の意見などを取り入れて、持ち運びしやすい快適な枕を開発。 さらに優れている点は、メモリーフォームなのに自宅で洗濯可能なところ。 健康を保つための快適な睡眠もこれでバッチリです。

これもブラックロールの新製品、足の裏だけではなく足指までしっかり動かせるSMOOVE BOARD。 職場の机の下に置いてコロコロしたり、テレビを見ながらながら運動も可能。

かなり画期的な山登り用スティック(携帯型

ウールといえば冬、の印象だがシルクを巻くことで軽くて涼しい生地に

ウールにシルクを巻くことでさらに軽く柔らかになるテキスタイルを開発。 Südwolle Group

パタゴニアももちろん出展

ミステリーランチのバックパック、新作は色が良い

SCOTT

シューズのベロ部分がお洒落なだけでなく、完全ストレスフリー

ジョギング系ウェアももちろん豊富

レスキューの皆さんのための製品も

スタートアップベースキャンプから

ISPOでは多かったボードはアウトドアでは少なめに

弊社では、名刺やカタログの印刷、見本市会場への直接運搬手配も承ります。(ただしお申し込みは少なくとも営業日8日前になります)
また、出展準備・ブース設営からビフォア・アフターフォローもサポート致します。 各種サポートが必要な時、お問い合わせはこちらのフォームからお気軽にご相談ください。

 

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