開催期間 | 2019年06月24日〜27日 (10:00〜18:00/最終日のみ16:00) |
場所 | ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場 |
開催周期 | 隔年開催 |
WEB | https://world-of-photonics.com/index.html |
特記 | 次回は2021年06月21日〜24日 |
医療や材料精密加工・製造など、様々な分野で応用されているレーザーとオプティカルテクノロジー。
21世紀の最先端技術を担うこの分野の重要性とニーズはますます高まり、世界中から多くの専門家が参加するLASER国際会議も必見!参考・引用元:JETRO / LASER World of PHOTONICS 2017
メッセ会場は今年度は、B0・ICMホールとA1ホールを全てWordl of Photonics Congress として、カンファレンスやセミナーなどの会議スペースとして利用。 その他のホールにもそれぞれの専門分野のフォーラム会場を設けて、業界全体での知識の共有とディスカッションの場を作ります。 研究者や業界のエキスパートには朝から晩までいても時間が足りない位に、プログラムが充実していました。
2019年度はドイツと40カ国から1325社が出展、前回の2017年度の記録(1293社)を上回る結果となりました。 来場者数は34,000人とこちらも前回(32700人)を上回っており、その内の60%は国外からです。
ICM / B0 / A1 | World of Photonics Congress フォトニクス コングレス・カンファレンス、セミナーの開催 |
A2 | Imaging イメージング技術 |
A2 | Sensors, Test and Measurement / Optical Measurement Systems センサー、テストと測定、光学測定システム |
A2 / A3 | Laser and Laser Systems for Production Engineering (生産技術のための)レーザーとレーザーシステム |
B1 / B2 | Optics / Manufacturing Technology for Optics オプティクス(光学) 生産用技術 |
B2 | Biophotonics and Medical Engineering バイオフォトニクスと医療工学 |
B2 / B3 | Lasers and Optoelectronics レーザーとオプトエレクトロニクス |
B3 | Optical Information and Communication 光学 情報と通信 |
レーザー、フォトニクス、オプティカルテクノロジーとは、専門でなければ、ピンと来ないかもしれない展示会となりますが、大雑把にまとめてしまうと「光を用いた技術」になります。
レーザーは「光を増幅して放射する装置」です。 1917年にアルベルト アインシュタインの論文 Zur Quantentheorie der Strahlung「放射の量子論について」がレーザーとメーザーの理論的基礎を確立したとなっています。 光の特性上、様々な媒体を通すことができるため、媒体によりいろいろなレーザーが発見・確立されました。 固体レーザー、液体レーザー、気体(ガス)レーザー。 半導体や化学反応によるレーザー、ファイバーレーザーなどがどんどん生じて、その応用技術は実に様々な分野で活用されています。
その応用技術の進化により、医療の分野、科学・工業分野、情報や家電分野など、広いマーケットでレーザー技術は欠かせないものとなってきました。 例えば、 距離を測定したり、情報処理をするためのもの、ホログラフ・イメージング、レーザー加工で切断したり彫刻をしたり、表面に変質を促したりも可能です。 医療の分野ではレーザー手術、美容の分野ではレーザーによる脱毛やシミ取り、肌質改善など。
自社の商品を扱う分野の見本市を選ぶことが大切ですが、どのような分野にヒントが隠れているかわからない・・・。 様々な分野で応用が効くレーザーとその応用技術の最先端が一堂に集まるレーザー・フォトニクス応用技術専門見本市は、多くのマーケット関連業者に価値ある見本市の一つです。
2016年に発表されたMicrosoft のHoloportation いつの間にかモバイル環境(屋外)でも可能に
個人的にはすでに開発されているバーチャル・ホログラフィーの世界が一般に浸透していくのが楽しみで仕方ありません。 スタートレックのホロデッキ(仮想空間を作る装置)やスターウォーズep4に初登場したR2-D2が投影するプリンセス・レイアの3Dホログラム投影・会話機能付きなどもすでにほぼほぼ実現され、一般家庭での実用化ももうすぐかも・・・? 子どもの頃にみた夢の世界がまた近づきます。
今年もやはりオススメしたいのは、技術者のためのシンポジウムとセミナー講演。 ドイツ語または英語で講演されています。 またリサーチャーたちの研究結果の発表の場として、そして、意見交換の場として、業界関係者はもちろん、学生にも訪れる価値があります。
ミュンヘン工科大学 TUの研究室からは、いくつかの成果発表がありました。 その中で最も注目したいのがAIで自動的に対象物の形状や深度を計り、それに合わせてレーザーの強さを自由にAIが調節・変更する技術です。 これからさらなる研究とテストリサーチ、検証を重ね、実用化を目指しています。
たった1mm程の小さな対象物にも印刷がスムーズに行え、複雑なパターンでもわずか数十秒で仕上げてしまいます。 扱いもモニタリングしながらの作業が可能。 タッチスクリーンとリモートコントロールがインターフェースに採用され、利便性がより高まっています。
「日本企業のレーザー技術は優れているし、本当に発展していると思う。 レーザー技術の中でも特に難しくて緻密な作業を極めていくことを要求される様な技術者というなら日本」 というのが会期中で出会った一部サプライヤーからの印象の様です。
この数年、中国の国策によりチャイナ・パビリオンが大きく出展しているためか、どうしても日本からの出展が少ないという印象があるという意見も出ています。 実際はそれほど少ない訳ではなく、むしろ増加傾向にあります。 今期はジャパン・パビリオンが2箇所にあり、個別のブースも日本から多く出展されていました。
減少していると思われてしまう理由の一つとしては、別の国の「パビリオン」の印象が強いということ。 「質より量」 Quantity than quality という事ですね。 時間が限られている事もあり事前にチェックした企業ブース以外は休憩時間に眺め見るだけなので、日本らしいデザイン(具体的にはどの様なイメージを持っているかは不明ですが)じゃない限りは、日本のブースかどうかは話してみないと分からないそう。
印象強さで取引先を選ぶ訳ではないですが、今回のようにジャパン・パビリオンが2箇所にあり、HAMAMATSUのブースの様に良い意味での日本のイメージを前面に出したブースが各地にあると、やはり「日本は活気づいている!」という嬉しい気持ちになります。
レーザー、フォトニクスの印象は今年はドイツよりも他国のブースの方が大きなイベントを打ち上げていた印象が持たれる。 そして業界全体で次世代の技術者や研究者を育てていこうという動きが見られた気がします。
弊社では、企業のドイツでのメッセの出展準備・ブース設営からアフターフォローまでサポート致します。 会場内・外での広告の手配も可能です。 通訳などの一時的なサポートも承っております。 各種サポートが必要な時、お問い合わせはこちらのフォームからお気軽にご相談ください。