開催期間 | 2022年05月30日〜6月3日 (09:00〜18:00/最終日のみ16:00) |
場所 | ドイツ・ミュンヘン ICM 会場 |
開催周期 | 2年毎に開催 |
WEB | https://www.ifat.de |
特記 | 次回開催は2024年05月04日〜08日 |
前回の2020年度は完全なオンラインで実施された IFAT impact Business Summtで、バーチャル上のビジネスプラットフォームで開催。 出展社数は3000社以上、154の製品も紹介され、多くのセミナーなどが行われました。(2020年は、05月04日〜08日オンサイト開催が9月8日〜10日のオンライン開催に変更)
参考・引用元:IFAT 公式HP
IFAT Internationale Fachmesse für Abwassertechnik の略で、国際 専門見本市 廃水(上下水道)技術 の今年のテーマは、Ressourcen effizient nutzen und wiederverwenden(独)using and reusing resources efficiently(英) 資源の有効活用と再利用でした。 テーマにふさわしく、さまざまな資源の持続可能な活用法が見られた今回のIFAT。
今年は前回のオンサイト開催2018年と変わらずホール数は AからCまで全てのホールを使用した18ホール+屋外ライブスペースと盛況。 天候にも恵まれ、屋外ライブデモスペースも多くの人で賑わいを見せました。
出展社数は59の国と地域から2984社、来場者総数は155の国と地域から119,000人、半数はドイツ国外からの来場です。 世界各国からは大小のパビリオンが出され、ジャパンパビリオンも出展していました。
今回のテーマは、今現在、地球の環境を考える上でのキーポイントであり、またSDGsの掲げる大きな目標に沿った重要な内容です。循環型経済がこれまで以上に大きなスペースを占めていました。
また、近年天災が続き作物の不作、洪水被害なども多かったこともあり、都市ではスマートな水管理によって、極度の干ばつや豪雨に備えなければならないことが指摘されました。
オープニングで、スピーチを行ったドイツの環境大臣Steffi Lemkeの言葉が、ifatの目指すこれからの目標を指し示しています。
「循環型経済が適切に機能すれば、一次資源を節約し、依存度を減らし、気候や生物多様性の保護に大きく貢献することができます。私の政策は、循環型経済のあらゆる段階での強化を支援し、環境保護を魅力的なビジネスモデルにすることを目的としています。」
今年は出展申込みがちょうどコロナ禍渦中だったせいか、出展が少なかった国もあります。 現在の世界情勢により参加ができなかった国、控えている国もありますが、それでも非常に充実していた各国のパビリオン。 ようやく元の状態に戻れた、という印象が強かったように思えます。
日本もちょうどコロナ禍真っ只中にIFAT出展の申込締切があり、非常に難しい状況下で参加を決定したとのこと。
結果的に大正解の結果を得たSOLACE Co.,Ltd.は、ワールドワイドに高評価を得ている世界初・五角形型 エアレーター「空海」を来場者に紹介。
複数の国がクラスタごとに複数のパビリオンを出していましたが、今回より目立ったのはトルコからのパビリオンだったように思えます。 もしかしたら、鮮やかなブルーの看板といくつかのホールで見かけた印象が強かったせいもありますが、トルコではこの分野がさらに成長しているのかもしれません。
ドイツからはバイエルン州をはじめ、ドイツの各州から多くのパビリオンが出展していました。
電気自動車の台頭から、工業分野でも完全電動お掃除ロボット(自動運転)も定番化しつつあります。 ルンバが発売された時には、本当に掃除ができるのかしらと心配になったものですが、あちこちにぶつかりながらも綺麗にしてくれるルンバをペットのように可愛がる人もいたとも聞きます。
さて、工業用の自動運転掃除用機械は、無人で「ぶつからないように」して床面の清掃が可能。 センサーで人や物にぶつからない、スピードが出過ぎないように制限など事故を防ぐための対策はなされています。
しかし、充電の問題など、今後実用化されるまでには多少の時間がかかるのではないかと思われていましたが、2019年にはすでにドイツヴィルヘルムスハーフェン(Wilhelmshaven)港で試験運用が始まり、世界中で完全実用化に向けた試験が行われています。
これらの最先端技術を搭載した車両を間近で見ることが出来るのも、IFATの醍醐味のひとつです。
近年は下水道はもちろん、小さなパイプの中の問題まで事前にチェックして大きな事故を未然に防ぐことが可能です。
ドローン技術を駆使して、パイプ間の不具合や人が入るには危険な場所のチェックを行います。 例えば水がどれくらいまで溢れているのかをチェックしたり、パイプに小動物が住み着いて問題を起こしていないかなど、人では確認しづらい部分も検査が可能です。
ドローン自体も高額で特別な機体ですが、もっとも重要なのはコントロールする人の技術とのこと。 技術者を育てて、調査アセスメントを提供しているとのこと。
また、UNI TECHNICSでは、臭気対策システムとしていわゆるマンホールや下水道の下の部分にある弁の役割をする蓋も開発・製造していますが、これが「シンプルだけど、すごくよく出来ていて壊れにくい」うえに「メンテナンスも簡単」。 上述のドローン技術と真逆な製品です。
近年のAI技術もIoTもとても役立つもので技術を進化させ、業務を飛躍的に安全かつスムーズにしてくれますが、出来る限りは原始の世界でも使えそうな仕掛けも併用すべきだと個人的には思っています。
プラスチックのパイプといえば、経年劣化が心配である点や自然環境を汚染しないかといった点が挙げられていましたが、近年は技術の進化と新たな発想で、耐用年数100年、その後も再利用が可能なサステナブルな素材で作られたプラスティックがメタル(金属)から生成可能です。
STAR Piping Systems では、さらに3Dプリントを採用したことから、どのような形状でもどのような大きさのものでも製造が可能となりました(プリント可能な範囲のサイズで、ですが) 業界のみなさまはご存じかもしれませんが、DVGW認証のシームレスパイプベンドを開発し、供給する唯一のメーカーです。 そして、日本でディストリビューターを募集中です(2022年IFAT開催中の時点では)
清掃車、工業用トラックももちろん電気自動車への移行が行われていますが、十分な電気をどこから得るのかが課題なのではないでしょうか。
メッセミュンヘンが招聘したリサイクル素材を使ってアートを作るアーティスト Danielle Vochims の作品。 見本市のテーマに沿った作品かつ美しい作品。
IFATは特に模型での展示も多いのが特徴的です。 一般的な工業用模型から、ちょっとレトロおしゃれ感溢れる感じにしたり、遊び心満載の場合も多い。
今回はリサイクルされる品々の原型からリサイクル後のモノの展示がブームだったようです。 前回もそうでしたが、今年は特に。
毎回人気のキモ可愛い 愛らしいキャラグッズやかっこいいフィギュアたちも健在ですが、この業界に来ると子どもが来たらよくわからないけど大喜びする見本市のひとつだと感じます。
こんなにいろいろな種類、素材に性能のパイプを一気に見比べられるのもIFATならでは。
世界中の最先端なゴミ箱・リサイクルボックスを見比べる経験は滅多にできないのではないでしょうか。 普通のゴミ箱、ではなく管理されるゴミ箱に進化しているところも新たな発見かもしれません。
弊社では、名刺、カタログ、パネルなどの印刷物からノベルティグッズ制作はもちろん、企業のドイツでのメッセの出展準備・ブース設営からアフターフォローまでサポート致します。 各種サポートが必要な時、お気軽にご相談ください。