開催期間 | 2021年10月20日〜21日 (9:30〜18:00 |
場所 | MOC Veranstaltungscenter |
開催周期 | 毎年開催 |
WEB | https://tradefair.cosmetic-business.com/de/ |
特記 | ドイツ国内2カ所で開催: 次回:2022年 06月01日〜06月02日 |
コスメティックス業界とそのサプライヤーのための展示会です。内容物の製造から充填、パッケージまで、化粧品の開発や構想・販売マーケティングに役立つアイデアやソリューションを総合的に紹介するインターナショナルなコスメティック専門見本市です。 2021年度は出展社数19か国から272社を記録しました。
例年は6月に行われるインターナショナル・美容ビジネス見本市ですが、今年2021年はコロナ・パンデミックの影響から10月に延期・開催されました。
規制が続く中、38カ国からの来場者があり、海外からの来場者は全体の27%。また、今回の国際見本市では新たに30社が出展しました。出展社の内訳は画像上から順に美容コスメ、自然はコスメ、ヘアケア、メイクアップ化粧品、バス系、香水系となります。
インターナショナルな美容ビジネス見本市で、展示ブースにも英語・ドイツ語だけでなく様々な言語が見られたのも特徴的だったように思えます。
MOCの会場3ホールは、4つの展示エリアとグリーン、カラー、プレミアとさらにマークをつけ認められたブースがあり、見所が多くあります。
イノベーションコーナーと新製品のスポットライトコーナーでは、最新の開発技術を紹介し、カンファレンス・セミナーも行われ、コスメ業界の最先端技術からオン・オフラインのマーケティング手法まで様々な情報を一手に集めた見本市でした。
複数のメーカー、企業がイノベーションルート、グリーンルートとしてマークされ、そして、Bomo Trendline innovative Cosmetic GmbHがカラールート、SystemKosmetik GmbHがプレミアムルートとして紹介されていました。
来場客はコスメ業界関係者のみ。 独自のコスメを作り出し販売するために元となるクリームや素材フォーミュラーのみを販売しているメーカーもあれば、ノベルティやプライベートレーベルを作り販売できるように、小ロットの制作を製品の開発からパッケージングまで任せることが可能なメーカーも多くありました。
保湿剤やクリームなど内容素材の開発から独自の香りや効果を加え、イメージにあったパッケージデザインから容器への充填まで、全てを一貫して行う家族経営の会社WFS – Wach Fabrik Segebergの最小ロットは、2000単位から〜。
その他のOEMメーカーでも500程度からなど、比較的小さな数字から始めることが可能です。 コスメ業界への第一歩として、始めることが出来ます。
パッケージング(包装)のみに特化した企業では、やはり素材はプラスチックを使わない。 サステナビリティに配慮したものが多くなっていました。 製造会社の意思で行われる場合もあれば、顧客からの強い要望でサステナビリティかつ環境に配慮した素材を開発したり利用しているとのこと。
KarlKnauerの担当者曰く、近年は企業側の意志で使用する素材の制限があるからこそ、素材を厳選したり、デザインを工夫することで、商品にあったイメージを保ったままの梱包・パッケージを行っているそうです。
コスメティックは安価と高級路線化の幅が大きくありますが、包装素材に関してはより「環境に優しくサステナブル」がポイントとなる傾向が強くあります。
特にその中でも今回の見本市で人気があったのが、Sulapac の紹介ブースです。
Sulpacは、シャネルも15%を投資し、開発製造されている新しい素材です。 2年前から開発し、出来上がったのがSulapacです。 水分ベースでも油脂ベースでも作ることが可能で、触り心地も非常に良い新素材。 木材のチップを注入すれば、ウッドチップのビジュアルと特別な触り心地が非常にプレミアム感を演出します。
外見の豪華さや手触りだけが「売り」ではありません。サステナビリティを一番に考えて、100%バイオベースの素材で、永久的なマイクロプラスチックを残さずに生分解します。 土に埋めておけば21日程度で分解され、自然に戻っていきます。
保管中のクリームの劣化や品質変化も起きないと確証済みで、安全面でもしっかり配慮され、文句のつけようが一切無い、これからの新しい定番素材のひとつとなるでしょう。
コスメティックの路線はオーガニックで自然派に一辺倒に見えますが、人間工学と皮膚のシステムをしっかりと科学的に分析し、肌の状態を健康な良い状態に保つための美容フォーミュラを開発しているメーカーもありました。
現在のオーガニック信仰に一石を投じるだけではなく、しっかりとした科学的な分析と実験から生まれたフォーミュラを自身の体でも実験しているというThe Innovation Company・CEOのSaintrondさん。 すでに複数の会社を世界中に立ち上げて、コスメ業界のイノベーションを支えるひとりです。
目尻の皮膚は、実は手のかっぱの水かき部分と非常に似た構造であるとして右手には毎日自社開発のクリームを塗り、左手には塗らずに実験をしているとのこと。
実際に見せていただいた手のシワの違いに、オーガニックももちろん良いけれど、それだけではない、というのも大事なことだと再認識させられました。
社長の独断でつけられたというOshibori wellness アロエベラ配合で温めても、冷たくしても使える日本のおしぼりの性能をしっかりと理解してつくられた欧州版おしぼり です。 しっかりと布を使っている点も評価が高く、パッケージのままレンジで温められるのも機能的です。 (500w 10-15秒程度まで)
ただし、香りはやはり欧州向けなのか、非常にきついのですが、アルコール不使用で自然にもやさしいとのこと。 ウェットティッシュや衛生・消毒系商品では実績のあるCoolikeから販売されていました。
フェイスマスクはすでに一般化されていますが、近年は顔の中でも特に目元、くちびるに特化したパーツマスク、手、足、デコルテにと体全体で使えるマスク商材。 通常保湿を第一目標とし、アンチエイジなどのプラス効果が見込まれることが多い印象です。
今回は少し目新しい、セルライトへ働きかける手袋マスク兼クロスがHywecoから新開発・販売されていました。 元々マスクのための繊維素材を開発・販売していますが、パッケージまで手掛けるOEMも様々なブランドへ行っています。
香りのプロフェッショナルとして、保湿剤や化粧クリームのためのフレグランスを専門に取り扱うメーカーもあります。 様々な人工的な香りから自然の香りまで色々。 Sobuckyでは、サンプルとして石鹸に香りをつけて、ノベルティ として手渡していたのが印象的です。
普通にフレグランスとして試してもらうよりも、商品化した際のフレグランスも確かめることが出来て、非常に良いアイデアかもしれません。
トレンドはやはりサステナブルでカスタマイズ可能、オリジナルのプライベートレーベルが作れる、が売りの企業が多く出展。
容器自体の使い勝手の良さ、充填しやすさや、使い終わった後のリサイクルなど研究され、新しいリフィル技術も開発されています。
コスメだけでなく、美容関連商品も出展。 自然の毛では無いが、非常に柔らかで使い勝手の良いメイクブラシ専門店。
弊社では、名刺やカタログの印刷、見本市会場への直接運搬手配なども承ります。
また、見本市の前後視察の通訳と案内などもサポート致します。 各種サポートが必要な時、こちらのフォームからお気軽にご相談ください。