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electronica 2022 エレクトロニカ 国際コンポーネント・システム・アプリケーション専門見本市

electronica 2022 国際コンポーネント・システム・アプリケーション専門見本市

開催期間 2022年11月15日〜18日 (9:30〜18:00)
場所 ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場
開催周期 2年毎に開催 (偶数年)
次回は2024年11月12日〜15日
WEB https://electronica.de
特記 Productronicaと交互に開催
同時開催:SEMICON EUROPA

 

ミュンヘンで30年以上にわたり開催され、世界のトップメーカーの最新技術と製品が勢揃いする、業界屈指のリーディングメッセ「electronica」。当見本市は電子部品・製造機器・光技術からパワーエレクトロニクス、セミコンダクター、電子基盤・回路関連分野まで、エレクトロニクスの全てを網羅するヨーロッパ最大のポータルを提供します。また、重要な業界関連団体・組織、専門メディア、ならびに官公庁からの協力を得てエレクトロニクス市場で成長している分野に焦点をあてたトップクラスの会議、フォーラムプログラムも充実しています。

参考・引用元:メッセ・ミュンヘン

4年ぶり、エレクトロニカ開催

未来をみつめる

2022年の electronica ファイナルレポートでは、未だ国外移動も難しさを感じる状況の中、48カ国から 2,144社の出展社を記録。 出展社の半数以上(64%)はドイツ以外の国からの出展であり、4年前と同じく国際色豊かな見本市となりました。 100カ国以上から業界関連者70,000人が来場し、来場者もドイツ国外からの参加が半数を超えていました(54%)。

2016年の最大来場者数には及ばなかったものの、海外からの来場者の割合は増加。 また、例年通り、日本からも多くの出展社が集まり変わらずエレクトロニカへの関心の高さを感じ取れました。

来場者の上位10カ国は以下の通りとなりました。イタリア、オーストリア、フランス、グレートブリテンおよび北アイルランド、スイス、アメリカ、イスラエル、スペイン、トルコ、そしてスウェーデンの順です。

ホール数は2018年に比べると減少

2022年は SEMICON EUROPA は1ホール半を使って展示。

今年の海外パビリオンも興味深い

エジプトブースはフォト撮影のためのスペースとファラオ・コスプレも用意

今回初めて出展するエジプトパビリオンでは、国家とドイツAHKとの連携でエジプトのエレクトロニクス最先端を欧州・ドイツで紹介しました。展示ブース内では、エジプトのファラオコスプレによるインスタグラムでのアピールなど、来場者の興味と関心を多方向から得ています。

エジプトのエレクトロニクス産業のまとめ役の団体名は Information Technology Industry Development Agency –  略して、itida 日本の名前のような略になります。(だからどうした、という訳ではないですが、なんとなくより親しみを感じました)

ルーマニア

エストニア

近年その存在が目立ってきているエストニア、ルーマニア、と東欧からのパビリオンも充実していました。

これまでのパビリオンといえば、その数で圧倒する中国のほぼ独壇場でした。現在は諸事情での露出が下がってはいても、やはりパビリオンは健在。日本からも多くの各企業ががっつりブースをかまえてはいるものの、やはり「JAPAN」の文字が大きく見えないのは残念な点かもしれません。

個々の出展も大事ですが、「この業界の、この見本市はXX国が力を入れているんだな」という印象が大事です。製品の品質やその性能を保証はしてくれませんが、「日本は今この業界に力を入れていて、発展していくんだろうな。頑張っているんだな」という目に見える形がもっとあっても良いのではないでしょうか。

次回は日本からの出展、そしてJAPAN PAVILIONが大きく活躍し、そのお手伝いが出来ればより嬉しいなと願っています。

ピックアップ

maxon

maxonブース

ソリューションシステムから製造まで。業種も多岐にわたって活躍するmaxonですが、全て社内で完結させられるようにソフトウェア開発も自社で行なっているとのこと。そのため、不具合や問題が見つかればすぐに対応出来るところが強みです。

いくつかの業界見本市で訪れていますが、いつも担当者の物腰が柔らかで話しやすさと親しみやすさを感じる会社です。

Wirepas

ストーリーのある会社はいつも魅力的 ’’創業者’’のお母さん(スタンド)とDirector(中央男性)

このオシャレ感は英国だと思ったら、フィンランドの会社だったWirepas

会社にはそれぞれのストーリーがあって、それをいかに魅力的に、わかりやすく伝えると同時に製品の素晴らしさもわかってもらうのか。 初のノンセルラー5Gで使えるIoTを作った偉業もさるものながら、創業者のお母さんへの感謝をそのまんま、嫌味なくマーケティングツールとしても使いこなすセンスも持ち得ています。

こういう会社はただユニークなだけで終わる場合と、驚きの成長を見せる場合と半々な気がしますが、この会社は成長する気がします。  だって、WiFiのIoTの伝導者なのだから。

*写真中央の方は息子さんではありません。

日本から、初出展多数

JEOL(日本電子)ドイツにも拠点をもつ

日本からの出展社には、今年は初出展の企業も多かったように思えます。欧州には製品自体はすでに進出しているが、自社ブランドの名を前に出すために、という意味で日本から出展している会社も多くありました。

なお強いソニー人気

今年はパビリオンの一角にJX金属

TAIYO YUDEN

ブース奥には日本から持ち込んだ和傘が

今年も魅惑的なブース設計の太陽誘電から、2つの製品が目玉として紹介されていました。

ひとつは、プロジェクトマッピングを使ってわかりやすく説明した、安全な回生電動アシストシステムの紹介。 太陽誘電とブリヂストンが開発をしたアシスト機能と回生発電の仕組みにより充電機能がついた自転車で、最も優れた点は、坂道でもスピードが出過ぎず、かつ、急ブレーキをかけても前にスライドしてしまわずに、きちんと止まれる点です。

ドイツ国内でも自転車ファンが多く、特に電動自転車を使っていても山道で充電が出来ない・・・なんて心配事もなくなります。エコで、安全な製品です。

この触感をぜひ味わっていただきたい

2018年に紹介されていた「スワイプさせると振動する スワイプバイブ機能(勝手に命名)」 この機能がさらにさらに進化し(応用され)て、触る箇所によって、違った多種のバリエーションの触感を感じさせることが可能になりました。

特に魚の鱗感やキウイの生々しいねっとり感は、リアルで驚愕。 ゲームで応用される予定ということでとても楽しみです。

多加良製作所

今期初出展で、欧州市場にもまさにこれからの企業・多加良製作所。 製品のひとつであるモールド金型では、均一な面圧や樹脂漏れを防ぐ設計で安全性にも優れています。 どうしても機械では完遂出来ない最終的な加工部分は手作業で行うことで、細やかな作業が可能となります。丁寧さと心配りは日本の技術者が一番、安心という日本神話を蘇らせる一歩に(最近は日本神話が揺らいでるそうなので)

技術を要する職人が存在する会社は、完全にオートメーション化した会社よりも優れたアイデアも出てきやすいと個人的には思うのですが、これからも素晴らしい製品が生み出されていくのではないでしょうか。

MSK -名阪真空工業

見て回りやすい空間設定のブース

欧州市場にはすでに代理店を通しての販売ルートはあり、市場に一定の成果はあるものの、自社の名前を欧州市場に認知してもらうために積極的に出展しているプラスチックやガラスの表面処理加工のエキスパートである名阪真空工業(MSK)。

2018年のエレクトロニカで初出展し、来場者からの声を参考に、要望の高かったガラス製品ラインナップをすぐに取り入れた、とのこと。従来の安全性や強度に加えて、サステナビリティもですが、見栄えも大事な要素なのでしょう。

KIKUSUI  菊水

これまでは代理店を通しての出展だったとのことですが、こちらも日本から自社名義で初出展の菊水電子工業。 来年3月には日本・欧州市場にほぼ同時に新製品を販売予定とのこと。 日系企業が欧州市場に進出する際に苦しむ理由のひとつが、欧州の製品規格に合わせ許可(CEマークなど)を取ることです。

この苦難も難なく(ではないかもしれませんが)乗り越えての市場参入。 ドイツ・デュッセルドルフにも拠点をかまえ、今後の活躍が期待できる日系企業のひとつです。

Vtech

小さくても国旗があるだけで大きな違いが

今年から欧州市場へ参入し、ドレスデンに現地法人を立ち上げたLSIの設計&検証サービスを提供する会社ベリフィケーションテクノロジー株式会社。 もうちょっと詳しくいうと、LSI設計・検証受託事業や、ISO・IECの国際標準規格である機能安全認証に向けたコンサルティング、そして2021年からは、医療機器認証を支援するサービスを提供しています。

欧州(特にドイツ)では、これらの「認証を取得する」というのはとても大事なことかつ、重要視されます。 しかし、取得するのは難しいのは、皆さんご存知の通り・・・。日本語と英語、ドイツ語でサポートが得られる機会が増え、これからの日系企業の欧州進出がスムーズに進めやすくなるかもしれません。

SCIVAX , SK

左は製品、右はブースの様子(隠し撮りではありません)

今回初出展のscivax(サイバックス)と、共同出展のSKハイニックスジャパンは、共同開発したセンシング技術を駆使したいくつかの製品を展示していました。

これ位の距離でセンサリング(モニターは右端のスクリーン)、乾電池2つだけで!

推し製品。形状はわかるが細部はわかりづらくし、形状と距離を測れるセンシングシステムです。注目すべきは、超省エネであるということ。 極端な例では、30センチ程度の距離のモニタリングカメラで簡単な形を読み取るために必要なエネルギーは、乾電池で十分(画像参照)という点です。

今後の新しい場としてどう発展するのか、が楽しみなメタバース向けアバタージェネレーション(センシング技術と3Dを併用)も紹介され、多くの来場者が足を止めていました。

NHK ニッパツ

製品の説明が綺麗まとまっているブース

元々はバネの製造をメインとした日本発条、車載関連事業に強い会社です。展示パネルからもわかるように、自社のつよみのバネ、半導体製造関連部品や基盤も製造しているところから電子部品、セミコン、自動車関連が集まるエレクトロニカで求められる製品が充実しています。

ところで、他の出展社さんからも耳にした「別の見本市でエレクトロニカがおすすめ」と聞いて、出展を決めたとのこと。業界のみなさんの間では人気のおすすめ見本市なのかもしれません。私もこの業界の雰囲気やわくわくするような展示物の未来感が好きです。

HAGIWARA

博物館風展示もインパクトも強くて、見やすい

エレクトロニカではお馴染みのエレコムグループのハギワラソリューションズも出展。 産業用の各種電子部品を提供し、会期中も多くの人で賑わうブースでした。

SSM SUSUMU

アメリカらからの出展ですが、日本に本社のある進工業(SUSUMU) 。薄膜製品を主力とし、エレクトロニカにも何度も出展しています。ドイツにも拠点を構え、世界で活躍する日系企業のひとつです。

画像で見るエレクトロニカ

ゲームセンターに並ぶ人々のような

ゲームに参加するとXXがもらえる系のブースが意外と多いエレクトロニカ。人気のあるブースは行列が出来ていました。

ホールの中

反応をお試し

ブースの作りは至ってシンプル。特別なものも、あまり使っていないのですが、すごくオシャレで高級感を感じます。 ブース作りの見本のような、お金をかけるところと、抑えるところが美しくマッチしている成功例です。

スイスから

こちらはモード感漂う

 

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