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ドイツで印刷・ノベルティグッズ・Web製作

IAA MOBILITY 2025 IAA モビリティ 2025 – 国際モビリティ見本市

IAA MOBILITY 2023 – IAAモビリティ2025

開催期間 2025年9月9日〜14日
場所 ドイツ・ミュンヘン
開催周期 2年に一回開催
WEB https://www.iaa.de/en/mobility
特記 次回の予定:2027年9月予定

ミュンヘンに会場を移した2021年「総合的な次世代モビリティ」、2023年は 「コネクテッドモビリティを体験する」、そして2025年は「It’s All About Mobility すべてはモビリティに(直訳)」をスローガンに。たった数年で「次世代」から「今」に実現していく様子が感じられるスローガンの移り変わりではないでしょうか。

進化したテクノロジー、モビリティに関するインフラ、ソフトウェア、モビリティのあらゆる側面を網羅し技術革新を共有する包括的なプラットフォームの場としてドイツの国際モーターショー、IAA モビリティ 2025が開催されました。

 

IAAファイナルレポート

従来の自動車は移動するためだけのツール以上に変化していることが実感できた今回のIAA Mobility。

2025の公式発表では、出展社数は、37カ国から約750社。来場者数は50万人を超えました。海外出展者の割合は57%で、順に中国、韓国、オーストリア、イタリア、米国から。来場者でもオーストリアとイタリアが多く高い関心が寄せられていたことがわかります。

オペルの新車発表

350を超えるワールドプレミアと新作が展示され、プレスデーだった月曜日には世界から2,344名のジャーナリストが参加していました。

市内エリア 雨が降っても賑わっている

市内には例年通りオープンスペースも開催され、今回は雨と曇り空に覆われてはいたものの、一般公開スペースは常に賑わう盛況でした。

XPENGのブースも常に人だかりが

あらたにトルコのtogg(トッグ) も電気SUVのT10Xでドイツ市場に参入、ワールドプレミアを発表しました。一方、参加が確定していると思われていたTeslaは不参加を表明、勢いある中国車メーカーも多数プレミアムカーから量産できる電気SUVまで幅広く揃えてドイツ市場でその存在感を示していました。

BMW ix3

ドイツ・BMWとメルセデスからは100%電気SUV車を発表。例えばBMW iX3 はテスラ同様に高価格帯ですが、フォルクスワーゲンからは25000EUR程度の電気自動車を販売予定と、ここにきて質でも価格帯でもドイツ車メーカーが王者の貫禄を出してきた・・・のかもしれません。

日本からは魅力あるパーツやソフトウェア分野からの出展が増えていました。

IAAへの反発デモ

快適さと安全さも向上

IAAモビリティ(展示会そのものを行うこと)へのデモもあれば、車社会へのデモもありますが、今回は比較的穏やかなデモの状況だったかもしれません。IAAといえば、デモという不名誉なイメージもありますが、基本的には事前申請され、許可を得たデモなので「危険極まりない」というわけではありません。

2023年は約60のデモが開催されたため、2025年も多くのデモが予想され、市内・展示会場合わせて8000人近い警察官が動員されていました。

環境活動家による高速道路の一時封鎖、反対の抗議キャンプが設営され、徒歩での行進デモにはおよそ600名近くが参加し、およそ700人が参加したRadl-Demo (車のために街があるわけではない、環境のためにも転車で移動をというデモ)も行われました。

なかには、覆面で美術館に赤い発煙弾を点火した危険行為も見られましたが、大事件も起こらなかったのは多く動員された警察官、そして市内オープンスペースとの付き合い方にミュンヘン市民と周辺の商業施設も慣れてきたのかもしれません。

なお、見本市会場では今年も入場口の持ち物チェックがありましたが、昨年の反省を活かしてチェックポイントの数が増え、スムーズに会場に入場できるようになっていました。

ちなみにIAAへの反発デモではなく、人が集まり訴求効果が高く、また需要の高まる時期を狙ったデモも行われています。ミュンヘン中にはおよそ5万台のタクシーが存在していますが、近年の民間のシェアシステムやレンタカーシステムの最低料金が導入されない決定に対してのTaxiデモも行われました。

AIの搭載は前提条件に

Google ブースはツアーが連日数回展開されていた

すでにAIの搭載は当然となり、自動運転も数年以内にきっと自動運転走行中にドライバーがメールを書いたり、映画をみたり、ちょっとゲーム・・・なんていう夢のような世界が実現しようとしています。

Googleのブースではこれからのグーグルと車の未来について、のガイドツアーを会期中に何度も行いました。

一般消費者にはグーグルの技術、GEMINIを搭載した未来の車はどうなるのかをわかりやすく説明し、生業業者にはAIを使うことで手軽にかつ消費者の求める形でPRマーケティングツールを作れるのかを紹介。

ジェミニが搭載されれば、会話が自然な形で出来て、最良の提案を行うクルマ型秘書が手に入ることになります。

「夕方18時に幼稚園にピックアップだけど、今晩は僕が食事担当だから何を作ろうかな? いいアイデアある?」
「今夜は冷えるから、おでんとかどう?」
「おでんは一昨日食べたから、別のもの」
「じゃあ、シチューは?」
「いいね」
「シチューの具材は 〜 材料はXX店が一番近くて、今日は鶏肉がセールらしいよ」

提案をし、時間配分を考えて、間に合うように渋滞も避けて自動運転で連れて行ってくれる・・・。すでに現代技術でも自動運手、会話も可能となれば、そのうち車体も分子結合殻に覆われ、ジャンプもすれば攻撃機能も搭載されたものも出てくるのかもしれません。

誰でも安心して運転できる

2025年のIAAでは、「誰でも安心して運転できる」をコンセプトのひとつに掲げている企業が多くみられました。

日本では運転支援サポート、ちょっとサポート搭載の車が増えている(もしかしたら最早常識なの)かもしれませんが、ドイツではメルセデス・ベンツが自動運転レベル3ですでに時速95キロのシステム(DRIVE PILOT)が認可され、これまでの時速60キロから大幅にスピードアップし、高速道路での渋滞緩和が期待されています。

車は移動しながらくつろげて、仕事も出来る空間に

プロトタイプとして展示されていたSteerUXと3つのモードを紹介してくれました。

フランスのValeo(ヴァレオ)からは、日本でもすでに披露されたSDVエコシステム、電動車ソリューションなど複数の技術を展示していましたが、なかでも特筆すべきはSteerUX。次世代ステアリングホイール技術のプロトタイプです。ステア・バイ・ワイヤ技術を用いて結果ホイールの回転が少なく、従来の丸いハンドルにする必要もなくなります。

技術も発想も未来に生きてます

自動運転モード時にはタイピングやゲームなども可能になり、まるでパソコン前で作業をするような気持ちにも。キーボードは自動運転モードになると浮かび上がらせることができる仕様。

全車両に取り付けて、検査しないと動かせない仕様にして欲しいくらいです

そして、ドライブモードを有効にするために必要なアルコールチェックも搭載されています。近年取り締まりもより厳しくなった飲酒運転への配慮、自らきちんとチェックし確認する様子はドライブレコーダーにも残るので自分も、他者へも安心です。

コロナ以降初の出展

日本からはAISIN (アイシン)が出展し業界の重要な自動車部品サプライヤーとして、またソフトウェア関連での存在感をアピールしました。

車両デバイスとセンシング技術を組み合わせた技術「ストレスフリーエントリー」では、車に近づく人の体の動きをセンサー感知し、自動的に車が判断してドアを開閉します。プレスカンファレンスもプレスデー初日に行い、多くのジャーナリストの関心を得ました。

アイシンが制作するパーツをスケルトンにして紹介

免許を持たない人も自分の車(完全自動運転)が持てるようになる未来は、そう遠くないのかもしれません。

エコで、搭載もしやすい上に触感が半端なく感じられる

太陽誘電からはelectronica展示会でも評価の高かったハプティック技術(触覚技術)を応用したインストルメントパネルへの提案。ふと確認のためにパネルを視線をうつした時に起こりうる危険も触感があれば、視点は前方に維持したままパネル操作ができるのは大きな利点。触感があると視力に問題のある人にも役立つ、医療の現場でも活躍しそうな優れた技術です。

そして回生アシストシステムを搭載した自転車も展示していました。

ドイツも意外と小さなのぼり、くだりの坂があるので便利

1回の充電で最大1000km走行可能、森の中で万が一迷ったとしても安心です。ドイツの長距離ロードバイカーには魅力的な商品といえるでしょう。

製造サイドでもAIの恩恵が顕著になっています。今年IAA Mobilityへ初出展を果たしたBraid Technologiesでは、工業用プロダクツを自己学習し大量生産が可能な設計を行えるAIシステムを紹介していました。25名の社員は日本を含めて19カ国籍という超インターナショナルな将来性ある創業5年のスタートアップ企業です。

画像で見る IAA Mobility 2025

ホール内には各国から集まるこれからのモビリティの可能性が集結。個人的にはドイツの各州のパビリオンブースに来ている大学生の新鮮な視点や、実際に自分たちが生きていく20年、30年先を見つめる想像力に新しい発見を得られることが多くあります。

バイエルン州の新しい技術が集まる

市民エリアの会場の様子。

市民エリア

ポルシェブースではワイヤレスチャージ車が展示

小型EV、金属3Dプリンタで作られたボディはテイラーメイド仕様も実現可能に。中国のスタートアップ企業ですが、勢いもあり、ロボバスはすでに日本・横浜で体験できるということです。

pix Moving Beastie

中国系EV車はハイテク技術のみを追いかけている印象があったが、今回はラグジュアリーとプライベート空間をテーマに快適さに重点をおいたことで洗練さも加わった気がする。

Snapdragonのデザインは古き良き中国チック感が良い。内装の未来感と運転席の座り心地は抜群

2021年末にseres(賽力斯集団)とHuawei(華威)によって設立された電気自動車(EV)ブランドのAITO。まだ中国市場以外では知名度は低めかもしれませんが、個人的にはBYDやXPENGよりも注目したい。

ブース内もスタイリッシュ

プロモーションの一環で、自分好みのカー・フレグランスを実際に作れるイベントスペースも併設。

コンセプトからずれないプロモーション

CHANGAN(長安汽車)はすでに大手メーカーだけあって、事前プロモーションとマーケティングもすごかった。この積極的な感じは好印象でもあります。

 


次のIAA Mobilityは2027年、ミュンヘンで開催です。出展予定の企業、また視察で同行通訳などが必要な場合はお問合せください。

名刺だけ、カタログだけの印刷、ロールアップバナーやノベルティ 制作なども承っております。 商品一覧はこちらから

 

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