開催期間 | 2025年05月15日〜18日 (10:00〜18:00/最終日のみ16:00) 平日は業界関係者のみ、週末のみ一般入場可能 |
場所 | ドイツ・ミュンヘン MOC 会場 |
開催周期 | 毎年開催 |
WEB | https://www.highendsociety.de |
特記 | 来年以降はウィーンで開催 2026年5月28日〜31日 The Austria Center Vienna |
2024年度は、出展社数513社、1000ブランド、延べ来場者数は22,198名。業界参加者・トレードビジターが訪問(4日間)世界でも評価の高い国際オーディオシステム・ソフトウェア展示会です。 音響機器・機材の新作発表、市場では滅多に見ることのできない高級機材も集まり、オーディオ・音楽関係者が世界各国より多数訪れます。
参考・引用元:High End 公式HP
オーディオの最先端がわかる
2025年、ドイツ・ミュンヘンで最後となるHIGH END – MUNICH ハイエンド ミュンヘンは、例年の初日が祝日という通例を破り平日2日と週末2日に開催。
出展社は42カ国から501社、およそ1000のブランドが展示されました。業界参加者・トレードビジターは87カ国から10562人、一般来場者は63カ国から11,675名が集まり、また、43カ国から581人のメディア関係者が参加し、延べ来場者数は合計92 か国から 22,818名となり、昨年よりも少し増加しています。
今年は初日が祝日ではなかったためか、比較的おだやかな滑り出しだった印象です。そして週末の混み具合は例年以上だったように感じます。来年からはオーストリア・ウィーンの会場で開催するハイエンド・ソサエティ。新たな会場はより東欧地域からの出展・来場も増える見込みで、近年出展社に東欧地域のブランドが多いこともウィーン選択の要因のひとつかもしれません。
今年は秋にスイス・チューリッヒでもfinest Audio Showが開催されます。ハイエンドなオーディオ体験を秋にも楽しむことができそうです。
HIGH END Munichのブランドアンバサダーは、ノルウェイから歌手Anette Askvik を迎えています。
最近のモニター部分のデフォルトはカラフルだが、なんとなく眩しすぎる気もする・・
今年のテーマは「音楽への情熱」。
初心者から通まで、彼らに共通するのは、「音楽への情熱」より良いサウンドを、最高の環境で楽しむために心を尽くすファンを作るべくここ数年では、高額な個人レベルでは手が届かないような(とはいえ、個人で入手される方もいますが)ハイエンドサウンドシステムだけではなく、裾野を広げて、より多くの「ハイエンドサウンド」の初心者とファンを増やしていく動きが見られていました。
これからのオーディオの未来に相応しいテーマで、ミュンヘン最後のHIGH ENDとなりました。
高品質な素材を使っているので耳や肌への負担がほぼない
例年と同じく、特設クラスタ群のWORLD OF HEADPHONES (ワールドオブヘッドフォンズ)はホール1に設置され、70を超えるブランドが勢揃いしました。最新モデルはもちろん、比較的手頃な価格帯から最高品質のものまで、その場で視聴できる形で展示され、音楽、ポッドキャスト、ソーシャルメディアなど、日常的にヘッドホンを使う層に好評でした。
IPS(International Parts and Supply)も同じホール1に設置され、オーディオ業界における主要サプライヤーも一堂に集まりました。メーカー、サービスプロバイダー、サプライヤーと重要な出会いの場として特に商談が多く行われています。
スタートアップエリアは今年もあり
START UP AREA (スタートアップエリア)、昨年好評だったGAMING ZONE(ゲーミング・ゾーン)エリアも継続して解説されていました。ゲーミングゾーンは、今年はさらにパワーアップしてじっくり集中出来る個室もあり。難点は会期中は天候が良く昼間は個室の中は熱気がこもって暑いくらいに・・・大迫力のサウンドに包まれてプレイするゲームは最高です。
夢のデスクトップ、椅子がゲーミングチェアならなお良かったかもしれない
今年でマリオは40周年だから、任天堂特設スペースも少し期待していましたが特になかったのは残念。
近年の物価高騰による社会情勢の影響か、SOUNDSCLEVER は、 手頃な価格でハイエンドサウンドが楽しめるとして来場者に人気です。ハイファイ初心者、音楽初心者はもちろん、複数台持つ人の新たなオプションとしてもおすすめできます。
手頃な価格帯でこれほど高品質な音響システムが揃えられるのか、とオーディオマニアを唸らせた逸品も多数。この驚きを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
カラーリングが絶妙。持ち運びオーケーなスピーカー
家庭用から、ホテルや劇場などの大きな舞台で使用されるものまで、すべての音響機器・機材が勢揃いする展示会ですが、今回はよりいっそうヴァリエーションの豊富さが際立っていました。
美しいテクスチュア
多様性と自由が好まれる時代、オーディオファンにとっても譲れないサウンドの品質はもちろん、自宅のインテリアに合うかどうか、その空間にあってストレスを感じないかどうかも大きな選択ポイントのひとつとなっています。
眺めるだけで楽しくなる
モダンからレトロ、ナチュラルからハイテク・フューチャーリスティック、ポップからエレガント、サイズや素材、屋外でも使えるように防水機能も考えられるなど様々なスピーカーが今年は目をひきました。
超薄型スピーカー、最初は防音装置かと勘違いしていました・・・
スピーカーの保護ネット部分が自由に変えられる ELAC
中国らしい芸術的な装飾を施すのも新鮮
今回は特にスピーカーの形状やエンクロージャーのヴァリエーションが豊富な印象でした。エレガントからモダン、重厚からポップ、どんな家とインテリアでも絶対に合うスピーカーが見つかると断言できそうなほどに多種多様。さらにはアウトドアでの活用、家中どこでも持っていける身軽さを追求した製品もあり、初心者、ライトなオーディオファン、気軽な2台目を探すオーディオマニアなどターゲットも広まっています。
インテリアとしても優秀すぎる
イタリアのスピーカーメーカーDo Acousticsのブランド「DODeCa」は、12を意味するギリシャ語に由来する言葉にも通じるように、12面からなる美しい多面体ワイヤレススピーカー。ただ美しいだけでなく、一方向からのサウンドではなく多方向からサウンドを放出しまさに音に包まれる・・・を体感できます。
2台のスピーカーをワイヤレスでペアリングしてステレオシステムとして使えます。サイズは3種類、カラーも選べてスタイリッシュなインテリアとしても優秀。
ついでに持ち運びも軽くて簡単、ワイヤレスのため屋外でも使用可能。アウトドアシリーズのCUBOもインテリアとしてもスピーカーとしても最高の出来栄えで、どのシリーズも思わず欲しくなってしまうデザインの注目のメーカーです。
とてつもなく重いが、重厚でプリミティブ
こちらもイタリアから、一風変わったスピーカー Stones speakers 。エンクロージャー(筐体)が石の彫刻であること。ハンマーとノミを使って削り出されるハンドメイドの伝統的な石彫。メーカーが拠点する地元の岩 「Euganean Trachyte」(流紋岩)を使用。
音の品質にもこだわり、ビジュアルだけでない骨太なサウンド体験が楽しめます。
2025年の流行もドット柄
2014年創業、昨年10周年を迎えたオーストリアのPoet audioが今年HIGH ENDに初出展。スピーカーからオーディオシステムまで一貫したデザインを統一。モダンにも、レトロにも感じるデザインが可愛いのにエレガントでもあり絶妙。
オーディオマニアとして気になるサウンドですが、こちらは視聴可能なショールームを各地に設置しているので、オーストリア・スイス・ドイツでまずは聴いて欲しいと担当者。
ユニセックスに使える、ハイエンドモデルも可愛かった
中国からHIGH ENDの常連かつドイツでも露出が増えてきているLeiyin Audioの取扱ブランドのひとつTANCHJIMのオリジナルキャラ・浅野てんきモデル、MINOモデル、LUNAモデルもHIGH ENDで展示されていました。
日本と同じく、特に若い世代に人気が高く、ハイプライスからロープライスまで取り揃えている点と、どのモデルもワイヤレスかつ高速充電でビジュアルにも凝っているが、品質は落とさない、という徹底した管理が人気をキープしているようです。
廃棄する素材にデコパージュして、アンティークチックな時計に。この時計が欲しい・・・
イギリスのレコードクリーナーを作るメーカー。前回までは有能なクリーナーを作っていましたが、今回はアンティークなおしゃれな時計も展示・・・していると思ったら、まさかのこちらもレコードクリーナーでした。 クリーナーを作る際に出てくる廃材を利用してインテリアデコを作成。
アリス・クーパー限定モデル、赤と黒のルノアール
紹介する内容が少々日本に偏っていますが・・・今回は40年ぶりの新作から、全く別分野からうまれた優れたスピーカー素材、クラシックからオーディオ共通商品など、興味深い商品が揃っていたので、全てご紹介します。
IPSクラスタに展示、より良いパーツを求める来場者の需要に応えている
阿波製紙もHIGH ENDに出展。展示されていたのは、CARMIX CFRTP。*CFRTP=炭素繊維強化プラスチック
CFRTPの成形条件により強度や弾性、損失を変えられるため、オーディオスピーカーの振動板の素材として、単に薄いだけではなく非常に優れた特徴を生み出しています。
軽く、硬く、加工性も高く、そしてなにより安定してより良いクリアな音質を伝える特性が、新たなスピーカー用振動板として着目されています。
開発の末に作り出された製品の特性をさまざまな業界に照らし合わせていくと、思いがけない最高の素材の発見につながります。異業種間での情報交換や、対話が大事だと感じさせられます。
最高モデルの堂々たるや
NAGAOKAからは、実に40年ぶりに発表されたMP型ステレオカートリッジの新作かつ最上位モデルのMP-700をメインに、これまでのMPシリーズ全モデルを展示。
遅れて来たスターの人気に、ほかのシリーズたちは震えてる、というドラマが生まれていそうな新製品は日本でも海外でも販売中です。
ブースデザインもシンプルで魅力ある作り
AIM からは、LANケーブルNAシリーズの最新版。これまでは数字で表記していましたが、記念の10モデルということで NAX。性能もネーミングもさりげない格好良さがマニア心をくすぐる逸品です。また新たに細やかに対応可能なLANケーブルシリーズの2と6の間に設定される NA4 も合わせて新商品として展示。
もちろん伝達不良が生じにくい優れた点は、全てのモデルに共通です。
コアなファンが訪れる
AMITECHS Corporation から、興味深い製品が展示されていました。「ALFE」という特殊な素材(鉄アルミ特殊合金)をエンドピンアンカーの内側に使用することで、余分な振動を止めて雑音を極力取り除くことが可能になります。 演奏する場所や状態によってステンレスなどにもリプレイスメントが可能。
もちろんオーディオ機器にも利用できるため、よりマニアックなオーディオ体験が楽しめるようになります。
木の柔らかさが良い
ヴァイナルオーディオ研究所は今年もAudio Artとともに出展。スタートアップエリアから始まり、毎年着実に馴染みの顧客・来場者を獲得。今年は、複数の木材をシェルに採用して組み込んだモデルや、サファイヤカンチレバー採用モデルなどの試作品を展示し、お客様の反応を伺っていました。
今年飛行機のフライトセットで表現していたのは2ブースありました。
大体満席になっている
昨年はお休みして、今年の出展はアトリウムではなく、ホール1の通常は会議室で展示。ファンが多く、自分のレコードを持って来てかけて欲しい、と頼むファンも多数。
今回はナチュラルウッド系は素朴なアイボリー系も多かった
ASAHI KASEIブースも
Asahi KASEI Microdevicesでは、AK4497Sを展示、ハイレゾ音源の情報量をあますことなく実現させています。
YAMAHA Music Europe ブースも
来年度からはミュンヘンのMOC会場からウィーン会場に変わり、新しい時代を作り出すHIGH END。年に一度のオーディオファンが集い、周辺地域でも数々のオーディオコンサートや展示会などが開かれていた歴史が少なからず失われることは悲しいですが、新しい歴史をウィーンでも作り出すのでしょう。
ちなみに主催社とタッグを組む、安心・安定のブース設営会社は継続して続くということです。
弊社では、各種印刷物やノベルティグッズの手配から、ブースを飾るパネルやロールアップバナーなどのご準備まで承っております。
メッセの出展準備・ブースのデザイン・設営からアフターフォロー、会場内・外での広告の手配も可能です。
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